逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

2018-01-01から1年間の記事一覧

2018年振り返り

もう2018年も終わりますね。 今年もあっという間でした。 あっという間に過ぎてしまうからこそちゃんと振り返りたいですね。 みなさんの2018年はどんな年でしたか。 ゆっくり思い出してみてください。 思い出に残っている出来事はなんですか。 つよ…

人がうらやましくてたまらない

人がうらやましい。 うらやましくてたまらないんだ・・・ 私はうらやましいお化けだと思う。 ずいぶんと長い間自分を叱り、いさめ、軽蔑し、押さえつけてこの大きな羨望、嫉妬心と戦ってきたけれど 年齢とともにエネルギーや欲望が減っていって枯れていくも…

依存症になる理由

依存はなぜ起こるのでしょうか。 だらしがないから 自制心がないから 流されやすいから そんなふうに考えているのではないでしょうか。 <依存症は意思の弱さとは関係はない>でも書きましたが 依存症が起きるのは、人間性とは全く関係ないんです。 自分や誰…

自分に起きていることがどこか他人事のように感じる理由

愛着障害を持つ人は自分に起きていることをそのまま見ることが難しいんです。 自分に起きている理不尽なことに対して理不尽だと感じたり、自分の感情を感じることができません。 これに最初に気づいたのは ほとんどのクライエントさんがどんな酷い出来事も他…

愛着障害の人は見えない苦労を一人で抱えている

愛着障害の苦しさは誰にも苦悩を理解されないことにあるんだと思います。 ひどく貧しい経験を持つ人は「大変だったね」「よくそんなに明るく育ったね」などと 人に言ってもらえるでしょう。 親が離婚した経験を持つ人も「苦労があったでしょう」「寂しかった…

愛着障害の人が人から大事に扱われない理由

愛着障害を持つ人は 「物わかりが良すぎる」という特徴があるはずです。 物わかりが良すぎることは 一見して何の問題も無いと思いますよね。 物わかりが良い人がいると楽ですね。こちらの都合に合わせてくれることが多いですから。 物わかりが良い人がいると…

依存症は意思の弱さとは関係はない

これから依存症についても、このブログで書いていきたいと思います。 私は依存症の方を専門としてカウンセリングをしてきていません。 カウンセリングは主に 人格障害や愛着障害の傾向を持つ方が対象です。 人格障害や愛着障害の傾向を持つ方には さまざまな…

表の顔と裏の顔

マッチョな人はタンクトップを着がち。 マッチョな人は脱ぎがち。 最近ね。その気持ちがよーく分かるんですよ。 私はマッチョにはほど遠いけどね。やっと腹筋がうっすら縦二つに割れ、背筋に大きな溝が出来たぐらい。 ある日のこと 友人が私の家に遊びに来た…

ギフテッドは能力を発揮するのが難しい

ギフテッドの人は 「能ある鷹は爪をかくす」という諺のように日々過ごしていませんか。 ギフテッドの人の悩みのひとつに 「自分の能力を隠さなければ人と上手くやれない」 というのがあります。 この悩みを持たないギフテッドの人は居ないですよね。 私自身…

本気の人はかっこいい

牛すじを煮込みたい。牛すじを煮込んでスープを作りたい。 突然わきあがる衝動。 こうなると何が何でもやらずにはいられない。 すぐに作戦を立てる。 大量に煮込んでストックしておきたいからうちの小さな圧力鍋で3セットぐらい煮込むことになるだろう。 少…

親しい人に怒りや不満を持つことができない理由

親しい人に対して怒りや不満を持つことができない人はいませんか。 愛着障害を持つ人のカウンセリングをしているとこの問題のせいで 自分の感情を自由に感じられないことがとても多いんです。 元から比較的鈍感で 人のことがあまり気にならない人や誰に対し…

ギフテッドが自分は正しいと思う理由

人間にとって 「自分が正しいと思うこと」は最高の快楽だと言われています。 ギフテッドは様々な感覚にとても敏感です。 自分が感じる快楽にも敏感です。 自分自身が「気持ちがいい」と感じることを無意識に求めてそれに没頭しやすいんです。 気持ちが良いと…

「尊敬する人は両親です」と言う人

みなさんが尊敬する人はどんな人なんだろう。 人それぞれ、その時々で 尊敬のポイントって、きっと違うから 尊敬する人の話を聞くのは面白い。 私は若い頃に理解できないことがあった。 「尊敬する人は両親です」と言う人たちのこと。 私から見ると 確かに大…

猫のゴロゴロ音と世界平和

猫のゴロゴロ音は私の自己肯定感を最高に上げてくれるサウンド。 ゴロゴロゴロゴロ・・・ 「お前のことスキ」「今シアワセやで」「ずっとこうしていたいんやで」 私の脳内変換ではこう聞こえてくる。 甘えているときの猫のゴロゴロ音は自分で抑えようが無い…

愛着障害の人が人の気持ちばかりを考えすぎてしまう理由

愛着障害を持つ人はいつも無意識に人の気持ちを考えすぎていませんか。 いつも人の気持ちを考えている・・・ ただ思いやりがあるならいいじゃないか、と思われるでしょうか。 たしかに外側から見れば「思いやり」と捉えられ 良いことだと思われます。 ですが…

うちの猫は甘えん坊

私がモテモテの季節がやってきました。 取り合いはやめてよ~ 参っちゃうなぁ そんなに私のこと好きなの? 毎日ニヤニヤ・・・ ええ お察しの通り、猫ですな。 それにしても少し寒くなってくると猫たちの甘えっぷりは尋常ではない。 私の挙動をずっと監視し…

自叙伝41 中学生でホステスだった私

中学生になり養父母との関係は変わってきたと書いた。<自叙伝㊲コントロールし合う養父母と私> 機嫌をとれば洋服を買ってもらえることもあった。 成績を良くしたいと言えば学習塾に通わせてくれることもあった。私の成績が良いと養父は自尊心が上がるから…

自叙伝40 人間不信の私

中学時代のことをこうして振り返って分かるのは 中学時代の私は空っぽだったということ。 その当時は分からなかった。 小学校の時に比べて学校生活をとても上手くやっていて人から馬鹿にされずに、評価が高くなり、自信もついてきて馬鹿だと思っていたけれど…

愛着障害の連鎖

愛着障害は連鎖する 私はこの言葉に苦しめられてきました。 「私が子どもを育てたら同じような苦しみを味わわせることになる」 「私はこれからもずっと人間関係で上手くやれない」 そうやって自分が人と上手く関われないのは 自分の責任として、自分を軽蔑し…

感情移入を減らして自分の感情を知る

最近はHSPという概念をよく聞くようになり、それと同時に「自分は共感性が高い」と言う人も増えたように感じます。 ですが共感性が高いと言う人の中には感情移入をしているだけという人も多いのではないでしょうか。 感情移入はいけないことでしょうか。 そ…

体験談④管楽器コーチ 権左勇一さん33歳

こんにちは。 音楽大学卒業後、一度は一般職を経験しながらも、今は管楽器のコーチとして活動している権左勇一と申します。年齢は33です。 私は最初、カウンセリングをここまで真剣に受けることになるとは思ってもいませんでした。 当時は、仕事もプライベー…

老化をちょっとだけ受け入れる

突然ですけど ロングヘアの人家でくつろぐ時って髪をどうしてますか? 私はどうやっても納得いかないで悩んでいる。 ゆったりと低めに後ろに一つにしてると背中がこすれる感じが嫌で(ASD丸出し) かと言ってほんの少しだけ高めの位置で一つにしていると毛先…

自叙伝39 いつも浮いてしまう私

友人関係に関してはいつも苦労が絶えなかった。 でも中学時代が一番難しかったような気がする。 小学校時代は変人と思われていても人懐こく、いつも笑っていて、自分をさらけ出していたから「何だかんだ憎めない奴」「変で怖いけど良い奴」そんな感じの存在…

心の病気は認めることから

最近は勝手ながらついこう思ってしまうことが増えました。 体の病気を治すお医者さんが羨ましいなぁ、と。 カウンセラーが目に見えないものである「こころ」を扱う仕事であることは分かっていたつもりでした。 でも高機能型の人格障害の人を専門としてカウン…

自叙伝38 裏表が激しい私

中学時代は外側から見れば上手くやれていた。 でも愛着障害や発達障害があった私がいきなり上手くやれているということは感情のコントロールが悪く 不快刺激を感じやすく パニックになりやすく 周囲に合わせるのが難しい… そんな沢山のハンデを持った自分を…

愛着障害を持つギフテッドの人に思うこと

開業して2年を過ぎ、しみじみと感じるんです。 愛着障害を持つギフテッドの人はとても魅力的だなぁと。 愛着障害から回復したギフテッドのクライエントさんに こんなことをよく言われます。 「最初は我ながら酷い態度だったと思うんですけど、よく愛情を持…

私が考える「トラウマを乗り越える」とは

トラウマを乗り越えたい。 私も何度そう考えたことでしょうか。 「トラウマを乗り越える」とは一体どういうことなのでしょうか。 私もあれほどいつも考えていたことなのに全く具体的に目指すイメージを考えたことがありませんでした。 みなさんの「トラウマ…

歳をとるのも悪くない

若い頃は良かった・・・ 40代の私は周囲からこんな言葉をよく聞くようになった。 そうだなぁ。 10代には10代にしかできない20代には20代にしかできないことがあるもんね。 もうそれが出来ないと思うと寂しいような切ないような焦がれるような絶望…

自分らしさとは

先日久しぶりに会った友人と楽しく話していて ふと自分が少し人見知りをしていることに気づいた。 「あれ?何でだろう」と考えた。 私は1年会わなくてもまるで昨日会っていたかのような感覚で話せる。 久しぶりだからといって私の人見知りが発動するわけで…

自叙伝37 コントロールし合う養父母と私

小学生の頃の私はいつも養父母から逃げようと考えていた。 当時はまだ虐待なんて言葉は知らなかったし私が変な子どもだからしつけなんだと思うことも多かった。 家庭の中は異常だったのに、良い家族ごっこをする養父母にふと普通の家族なのかも知れないと思…