逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

ギフテッドが自分は正しいと思う理由

人間にとって

 

「自分が正しいと思うこと」は最高の快楽だと言われています。

 


ギフテッドは
様々な感覚にとても敏感です。

自分が感じる快楽にも敏感です。

 

自分自身が「気持ちがいい」と感じることを
無意識に求めてそれに没頭しやすいんです。

 


気持ちが良いと感じることには

甘い物やアルコールを摂る、ギャンブルなど手軽で短期的なこともあれば

 

芸術や音楽など感性を使ってじっくり感じられることや

自己実現や人と信頼関係を構築するなど難しく長期的なことなど様々ですね。

 


不安が高い時は

待つことが難しくなり、目先の快楽を求めやすくなります。


安心できている時は

ゆっくり長期的な視点で、より大きな快楽を求めることができるようになります。

 


ギフテッドは元々、不安が高くなりやすいんです。

愛着障害発達障害を持つギフテッドは常に不安であり

短期的な快楽を求めやすくなってしまいます。

 


「自分は正しいと思い込むこと」は

短期的な快楽の一つであり、頭を使うことだけで出来ることです。

 

ギフテッドにとって

不適切とされることではなく、体に悪いことでもない

とても得やすい快楽なんです。

 

 


ギフテッドは

 

鋭い観察力や強い知的好奇心で
本を読んだり、人から話を聞いたり、観察したことだけで
早い段階で人生や人間の仕組みを頭の中でだけ理解してしまいます。

 

実際に多くの経験をしてきていて、行動も伴っている人と
同じような感覚を持ってしまっています。

 


まだあまり経験を積んでいないギフテッドは
実際の経験と、自分が経験したかのように持っている知識との差がつきづらいんです。

 


ギフテッドは経験はなくても
ある程度の経験を持つ多くの人が語ることの間違いや矛盾が分かってしまう
より合理的で正しい方法が分かってしまう。

 

そのせいで
早いうちに、自分は完璧に正しいと思ってしまいやすいんですね。

 


人と関わっていくうちに
自分の知識や知恵や情報は、机上の空論だと分かっていきます。
経験が伴っていない自分は、本当の意味は分かってないんだと気づいていきます。

 

それなのに

自分が正しいと思い込む快楽に依存しているギフテッドの人は

人との関わりを避けるため

さらに自分は完璧に正しいと思い込んでいきます。

 

 

 

もともと
ギフテッドは人が大好きという特徴を持っています。

 


人と関わるということは
同時に、日々間違う自分を人に見せることです。

 

人間である以上、ましてや人と過ごしてリラックスをしていれば

誰でもミスをしますよね。

 

 

人と話すということは
同時に、自分の思い込みや知識不足などの間違いを人に見せることでもあります。

 

大なり小なり誰でも思い込みはありますし

自分より専門的な分野に長けている人はいくらでもいますよね。

 

 

「自分が正しいと思い込むこと」の快楽を求めるなら

人との関わりを避けるしかありません。

 


そうして
自分の頭の中だけで
何でもできる完璧な自分をどんどん大きくしていきます。

 

 


どんどん現実の自分と頭の中の自分の差が開いていってしまいますね。

 

 

 

この差が開けば開くほど、現実の世界から離れていき
自分の世界に閉じこもって
占いやスピリチュアルなどの世界に傾倒する傾向があると私は感じています。

 

 

 


長い間
「自分が正しいと思い込むこと」による快楽を求めてきた人は
そこから抜け出すのが本当に大変です。

 

ずっと現実の自分を直視することから逃げてきてしまった人は
その恐怖はとてつもなく大きいでしょう。

 


恐怖を乗り越えるには
それに対抗する快楽を感じられるようにする必要がありますね。

 

 

 

ギフテッドは

 

人が好きだから関わっていきたい
向上心が高いから自分をもっとよくしていきたい
真実をしっかりと見ていきたい

 

こんな強い欲求があるはずです。

 

 

 


間違いを人と共有してみましょう。

 

完璧な人より、多少間違いのある人の方が安心しませんか。
失敗談を聞くと安心したり、同じ経験に仲間意識を持ったりしませんか。

 

自分は正しいと思い込む快感より
人を安心させたり、人とわかり合ったりする快感を感じてみてください。

 

 

 


知的好奇心を取り戻してみましょう。

 

自分の知らなかったこと、自分が思い込んでいたことが覆ることで
すごくワクワクした経験ありませんか。

 


それと同じように

自分の間違いを見つけるということは

知らなかったことを知るというワクワクする体験なんです。

 

 

 


より良くしていくことに集中しましょう。

 

絵や彫刻、文章など自分の作品が
問題点を見つけて少しずつ修正を重ねるごとに
自分でも驚くほど良くなっていった経験はありませんか。

 


自分に対しても同じ事です。

 


問題点を見つけて修正を重ねるごとに
自分という作品を良くしていく喜びを感じてみてください。

 

ほころびを見つけて補修をして
揺るぎない安心感のある自分を作り上げていく快感を感じてください。

 

 

 


「自分は正しいと思い込む」という短期的な快楽を超える

 

「人と関わり、真実を見つめながら、自分を良くしていく」
長期的な快楽に乗り換えて

 

どんどん自分を良くしていきましょうね。

 

 

 

 

 

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