逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

自叙伝26 いつも聞き役になる私

私が身につけた特殊能力はまだある。 私に接すると普通なら話しづらいはずの愚痴や弱音や本音などを 多くの人が話し出すのだ。 これは私が人に信頼されているとか好かれているとか人の話を聴くスキルがあるとかではない。 心の病を抱えていた頃の「人が私に…

自叙伝25 人を見透かしてしまう私

特殊な養育環境で育てられた私は沢山の特殊な能力が身についた。 機能不全の家庭で育つということ。 それは沢山のハンデを背負って生きることだ。 機能不全の家庭にはそこの親独自の見えないルールがある。 そして大抵の場合そのルールには一貫性がない。親…

自叙伝24 おせっかいな私

私はおせっかいだった。 ほどよいおせっかいであれば人も喜んでくれるだろうし自分にも大きな負担はないと思う。 私のおせっかいは度を超していて人を不快にさせたり自分を追い詰めたりしていた。 生きづらい原因のひとつだったと思う。 人の世話をやくのは…

自叙伝23 性的虐待を受けた私

私が受けた性的虐待の話をしたい。 このことについて詳細に書くかどうかはとても悩んだ。 私の友人も苦しむと思うし私を知る人にもつらい思いをさせてしまうと思う。 でもこれを書くことが必要だと思った。 性的虐待がどれほど日常に隠れているかどれほど自…

自叙伝22 ディスレクシアの私

私はディスレクシアだった。 気づいたのは30代後半。 振り返ってみるととても普通に学業を出来る状態ではなかった。 よくこれでやってきたなぁと我ながら思うしこれだけのことが何故教師に発見されなかったのかと思うのだが 私の場合はやはり外側から見ても…

自叙伝21 希死念慮を持つ私

小さい頃から「死」をいつも恐れていたのを思い出す。 「死」を恐れるといっても「死にたくない」という言葉だとしっくりこない。 私が「死」を恐れる感覚を言葉にしてみる。 闇に潜み、大きな恐怖を与えてくる得体の知れない幽霊やゾンビ 全てを一瞬に破壊…

自叙伝20 監視する養父

養父は私を監視した。 養父は私をペットのように扱っていたのだろうか。 いやペットであれば愛情を注ぐだろう。 蟻のように扱っていたのかもしれない。 心の存在を無視して一方的に観察して、もてあそんで気に入らなければ痛めつけることしていたから。 私と…

自叙伝19 ネグレクトに近い養育

私が被った虐待の一つ、ネグレクト。 本当のネグレクトというほどのものではないかもしれないがネグレクトに近い養育を受けていたのだと大きくなってから気づいた。 養父が気位が高かったから 養父の食事をきちんと用意するために夕食だけはきちんと作られた…

自叙伝18 劣悪な家庭環境

私が育った家庭環境は著しく酷かった。 虐待をするような親はきちんとした生活を送れない人物である可能性も高い。 被虐待児は 虐待だけでなく養育環境が劣悪であることもまた大変な苦しみだ。 普通の環境で育った人にはとても信じられない環境だと思う。 家…

自叙伝17 裏表の激しい養父母

一歩外に出ると養父母は人が変わる。完全に別人になる。 見栄っ張りで外面の良さは異常だった。 外での養父母は家の中に居る養父母よりは少しはマシだった。 感情が漏れ出てはいるけど感情を丸出しにしないし 馬鹿にされたくないという思いからその場だけで…

自叙伝16 不安定で妄想的な養父母

また少し養父母との生活の話をさせてもらおう。 まずは 養父母がどんな人間だったか思い出してみる。 2人とも学歴は中卒。もちろん中卒でも頭の良い人も人格的に立派な人もいる。しかし養父母は知識も教養も無く、人格的に破綻していた。 養父は7~8人兄…