私はナルシストである。
年齢を重ねる毎に悪化していっている。
これはどうしたものか。
ナルシストはあんまり良くないとされているけど
私は自分の異常なナルシストっぷりに
あんまり困った所は感じていない。
ナルシストの困ったところは
多分
人の言葉は聞かない
自分の短所は見ない
自分の見ている自分と現実がかけはなれている・・・
こんなとこにあると思う。
私の場合
「自分にメロメロ」だけど
私の言動に対する感想は
とりあえず有り難く耳を傾ける。
私が自分に惚れ込んでいることと
私の言動に改善の余地があることは矛盾しないんだから。
世のナルシストさんは
自分の言動に改善の余地があると知ったら
多分、自分のことを好きでいられなくなるように見える。
自分は間違っていない
自分は完璧
だから自分に惚れ込んでいるって感じかな。
私は自分の短所は誰より把握している。
「自分にメロメロ」なのに
私はコンプレックスだらけだ。
なんでこんなに頭と顔がデカいんだ。
なんでこんなに骨格が大きくてずんぐりむっくりなのよ。
肌のぶつぶつは酷いし鼻は赤いし
アゴは出てるしエラは張ってるしゴツい顔。
でも
オシャレな服で着飾れば、かなりイケてるんじゃない。
メイクをコテコテにして顔の調子がよければ
なかなか綺麗に見える日もあるじゃない。
美しくなくても愛嬌のある顔してるじゃない。
年齢の割に良い線いってるんじゃない。
そんな自分の良さを愛してる。
人間性や能力なんかも同じでコンプレックスだらけ。
なんで人と同じことが出来ないのかしら。
なんでこんな簡単なこともうまく出来ないのよ。
空気は読めるけど読みたくない。
予定調和とか形式的なこととか退屈で我慢できない。
人が楽しいと思うことが楽しめないし
人とずっと一緒にいられない。
熱くて真面目すぎて面倒くさい人間。
頭だけを使う行動力はあるけど
環境を変えるような行動力が全くなくて同じ場所に引きこもってる。
失敗が本当に多い。毎日失敗ばかりしてる。
本当に私は未熟で変で出来ないことだらけだ。
でも恐ろしいことに
私ほど愛すべき人間はいないわ～なんて同時に思ってる。
私は４３年間私を見続けてきた。
この人
笑っちゃうぐらいいつも全力で
コケても大ケガしても何でもない顔してまた立ち上がって走り出す。
全力さがカッコ悪くてダサいけど
馬鹿らしくて可愛らしくて笑えてとても愛らしい。
人が良すぎて損ばかりして学ばない。
頭が悪いのかなとも思うけど、その真っ直ぐさが美しい。
同じ事ばっかりしていて代わり映えのしない退屈な人に見えて
とてつもない深みを持っていて
誰にもたどり着かない高みを目指す大きな野望をもってる。
こんな変で興味深い人はいない。
真面目で融通がきかなくて理屈っぽくて面白みがないところもあるけど
義理人情に厚くて、誠実で、これほど信頼できる人はいない。
我ながらこんな変で面白い人はいないだろうと
自分にメロメロになっている。
それだけじゃない。
＜私による私の作り方＞で語ったけど
人に不満を持ち続けた私は
自分が人に不満だと思うところを
自分の中から無くそうと努力を続け
自分が人に望むことを
自分が出来るように努力を続けてきた。
人を批判するたびに
自分にそういうところはないかと考える
人に不満があるたびに
自分は出来ているのかと考える
人に望むたびに
自分はそれが出来るのかと考える
自分の悪いところを見て見ぬふりも
間違いを無かったことにすることも
正当化もできなくなるから
自分の見ている自分と現実の自分が離れようがなかったんだと思う。
そうするとどうだろう。
私が人から見て素晴らしい人間かどうかは別として
私は私ごのみの人間になっているのだ。
私が自分のことが好きで好きで仕方ないのは
こんなふうに
人生のほとんどを
自分を自分好みの人間に作り上げることをしてきたからなんだな。
だからさ
自分を心から好きになるためには
自分を都合良く見ることだけじゃ無理だと思うのよ。
普段の言動ひとつひとつ
自分はそんな人を好きになれる？
自分をそんな人を面白がれる？
自分はそんな人を尊敬できる？
なんて問いかけながら
自分を自分ごのみの人間に仕上げていくのが大事だと思う。
ナルシストはあんまりよくないと思われがちだけど
時間をかけて作り上げた自分を愛するようなナルシストは
きっと自分も人も幸せにすると思うよ。
関連記事
