逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

共依存と上手につきあっていく

共依存。

 


不健全な人間関係であり
絶対に陥ってはいけないし、すぐにでもやめなければならない。

 

そんなふうに言われていますよね。

 


ですが私は全く違う見解を持っているんです。

 


場合によっては
共依存は心の回復に重要な役割を果たすからです。

 

 

 

共依存の問題は

 

パワーバランスが崩れ始めた時
最初からどちらかにパワーが偏っていることにあるのではないでしょうか。

 


片方に力が集中してしまい
本当はお互いに依存しあっているのに
力がある側が一方的に関係をコントロールしている

 


どちらかが世話をする側など役割が決まっていて
片方の負担の量が多い

 


片方が自立心が芽生え依存したい気持ちが薄れてきているのに
もう片方に依存され続ける

 

 

 

パワーバランスが崩れた共依存は

 

依存する側の依存がどんどん強まっていき
依存される側の負担がどんどん重くなっていく

 

支配する側の力や支配がどんどん強まっていき
支配される側の力や意思はどんどん奪われていく

 

こんな強力な負のスパイラルを生み
どちらにとっても人生を大きく崩壊させていくことになってしまいます。

 

 

 

共依存はこんな恐ろしい面もありますが
パワーバランスが保たれていれば良い面もあるんです。

 

 

 

共依存に陥る人は

 

愛着障害を根底にもっているはずです。

 

 

 

子どもの頃に親から十分な愛情を得られなかった

 

親以外の大人からも愛情を得られなかった

 

誰にも自分の気持ちを話せなかった

 

誰にも心の底から頼ることが出来なかった・・・

 


きっとみなさん
こんな思いを抱えながら大人になったのではないでしょうか。

 

 

 


<愛着障害>のカテゴリーで書いてきましたが

 

愛着障害の人は

 

子ども時代を子どもらしく過ごすことが出来なかった
子どもが育つ上で必要な愛情を与えてもらえなかったせいで

 

心が子どものまま歳を重ねて大人になってしまった状態です。

 

 

 

心が子どもと言っても
誰もがわかりやすく幼稚に見えるわけではありません。

 

大人として十分に素晴らしい言動をとれる人は多いです。

 


それは
頭で考えて大人として正しい言動をとっているだけで
心から納得して自然に出てきている言動ではありません。

 

 

 

本当は心が子どもなのに
いつも頭で考えて大人として装い振る舞っているので

 

甘えられる環境に出会うと一気に甘えが噴出してしまうのが
愛着障害の人の生きづらさの1つです。

 

 

 

心が子どものまま大人になってしまった人は
どうやって人から愛情を得て大人になっていったらいいと思いますか?

 


「親から愛情を得られなかったら心が子どもなんだ」
「子どもっぽい言動もワガママも不機嫌も許してほしい」

 

誰彼構わずこんなことを言っても
首をかしげられるだけで誰もわかってくれるはずがありません。

 

 

 

容姿が魅力的であったり、賢さやユーモアや愛嬌があったりと
どこかで人を惹きつける魅力に溢れた人であれば

多くの人から愛情を得るチャンスはあります。


でも、そこまで恵まれていない人はどうすればいいのでしょうか。

 

 

 

親の愛情に変わるほどの愛情をインスタントに得られるのは

 

熱烈な恋愛感情、あるいは依存しあえる関係になるんですね。

 

 

 

客観的に見れば不毛な関係、不健康な関係であっても

 

愛着障害の人が
何とか愛情を供給しながら生きて行くためには

 

仕方が無い手段であると私は思うんです。
 

 

 

 

共依存の状態を外から眺めると

 

かなり良くない状態に見えると思います。

 


愛着障害のカウンセリングの経過で書いていますが

 

愛着障害の回復の過程で子どもに返ってしまうと
問題が沢山起きてきます。

 


<愛着障害のカウンセリングの経過③ー子どもに返るー>
<愛着障害のカウンセリングの経過⑤ー思春期がおとずれるー>

 


子どもに戻ってしまって
恥ずかしい、よくない言動をとることも多いでしょう。

 

死にもの狂いでしがみついて問題を起こすことも多いでしょう。

 


この時に
あまりに多くのものを失うような行動をとってしまったり
反社会的な行動をとってしまったりするところまで発展してしまうと

 

共依存によって得られるものより失うものがあまりに多く
共依存は良くないものになってしまいます。

 

 

 

 

これがなかなか難しいところなのですが

 

こうやって共依存は必ず問題を起こしてしまうんですが
共依存を繰り返して何度も人と付き合って別れてきた人は

 

少しずつですが心を成長させていきます。

 

 

 

共依存の関係は
長く続けてしまうことに問題があるんです。

 

子どもに返ったまま、成長が出来ないことになってしまうんですね。

 


共依存の関係は
あくまでも一過性の居場所です。

 


残念ですが
いつまでもとどまる場所ではないんですね。

 

 

 


魅力があるために多くの人に愛されてきた

 

運良く自分を育ててくれる大人に出会えた

 

自分に合うカウンセリングなどで愛着障害を回復させられた

 


そんな人はリスクの高い共依存を経験する必要はありませんが
なかなかそう上手くはいきません。

 

 

 

ですから
愛着障害の人は

 

どうしても共依存に陥ってしまいやすい

 

共依存は悪い面だけではなく
愛着障害の回復の為に必要な面もある

 

パワーバランスの崩れた共依存は
一刻も早く抜け出さなければどちらにも悪影響しかない

 

共依存関係は長く続けていたら愛着障害は回復しない

 

 

 

これをしっかりと知った上で

 


共依存に陥った自分を責めることなく

 

共依存が自分にとってプラスの部分が少なくなったら離れる勇気を持って

 

上手に共依存と付き合っていってほしいと思うんです。

 

 

 

 

 

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