逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

尊敬する人は自分で選ぶよ

子どもの頃に

 

言い聞かされてきたこと。
怒られてきたこと。

 


大人になったら分かるとか
大人になったらお前みたいなのは苦労するとか

 

散々呪いをかけられてきたど

 

実際大人になってみたら
「私の方が間違ってなかったじゃないの」と思うことが沢山ある。

 

 

 

人と同じ事が出来ない人間は嫌われるぞ

 

→むしろリーダーとして人が集まってきたよ

 

 

 

我慢が出来ない人間はろくな人間にならないぞ

 

→我慢をせずに結果を出す方法を考えたり
 好き勝手にやって人に貢献できることをやって評価されているよ

 

 

 

そうやって世の中をなめてるけど社会は厳しいぞ

 

→社会は家庭や学校よりは公平な目で見てくれて
 人と同じ事をやれと強制してこない。
 人の役に立てば受け入れてくれる楽な場所だったよ。

 


なんて
大人にこういう言葉を頻繁に浴びせられてきたこと自体
ひねくれた子どもだったことがバレちゃうからお恥ずかしいけれど

 

それにしても
その時はずいぶんとショックを受けさせられたけど

 

言われてきたことは、ことごとく違ったと思うよ。

 

 

 

その中でも特に強烈に苦しめられてきたのが

 

「大人を尊敬しろ」
みたいなこと。

 

ハッキリとこうやって言葉にされたわけでは無かったけど
じんわりと遠回しに、態度や空気で、圧力をかけられてきたと思う。

 

おんなじ経験をした人、いるんじゃないかな。

 


ちゃんと敬語を使っているし、下手に出ているのに

 

「人を馬鹿にしている」
「大人をなめている」
「生意気だ」

 

なんて言われてしまう人。

 


どんな場面で言われてきたかというと

 

大人が教えてくる時。

 


その人が以前言っていたことと矛盾していたり
筋が通ってなかったり
私が持っている知識より浅かったりすることがある。

 


幼い頃はそれを口にしてよく怒られたが
それで学んで、黙っていられるようになった。
聞いてるフリをして「はい、はい」とうなずくようにした。

 


だけど
周囲が心から「へぇ~なるほど」「さすが」「おもしろい」

 

なんて前のめりで食いついていたり
心から尊敬する態度を示していたり
迎合して機嫌をとっていたりすると

 


私の、ただ黙って聞いている態度や
疑問を持って「はて?」と考えている表情が
周囲から目立ってしまうのだ。

 


そして
衆人環視のもと
叱られ、恥をかかされたりしてきた場面を思い出す。

 


思い出すだけで
イーーーッって胸をかきむしりたくなるぐらいの気持ちになる。

 


なぜ尊敬できない大人に対して
心から尊敬を表さないといけないのか。

 


確かに
表立って上の立場の人に対してなめた態度は失礼だ。

 

恥をかかせてはいけない。

 

今話していることに関しては尊敬できなくても
何かの経験を積んできている先輩だ。

 

とりあえず下手に出て、敬語を使うことぐらいは礼儀だと私も思う。

 


だけど
私が小さい頃からずっと要求されてきた「敬う」っていうのは
必要最低限の礼儀だけじゃ無かった。

 

まるで憧れの人と過ごしているような
尊敬をしてやまない存在の人と過ごしているような
それぐらいの態度を要求されていたと思うんだよ。

 


きっとね

 

私だけじゃなく
日本ではそれが日常で起きてるように感じる。

 


年上の人
立場が上の人に
表面上の敬意以上のものを要求される感じね。

 

だから
迎合できる太鼓持ちのような人が上手くいきやすいよね。

 

 

 

心から尊敬する人は自分で選んで良い。

 

というより
心から尊敬する人は自分で選ばなきゃ。

 


すごい人って一通りじゃ無い。

 

どこが秀でているかでキャラクターは全く違ってくる。

 


自分がどこを伸ばしたいのか
自分がどんな人間になりたいのか

 

それによって尊敬出来る人を選択していくことで
自分が目指すところに早く近づいていくんだと私は思う。

 


じゃあ私は
どんな人を尊敬してきたか考えてみた。

 


・自分の言葉に責任を持っている

 

・自分が知らない部分、間違っている部分を知っていて認められる

 

・どんな疑問や批判も一蹴せずに説明できる

 

・自分の経験からの言葉のみを使う

 

・生きることに熱意を持っている

 

・人への愛情が大きい

 


なんとまぁ
見事に「人間性」のみよ。

 


博識であるとか
成功者であるとか
何かを生み出した凄い人とか
お金持ちだとか

 

そんなことはどうでもいい・・・とは言わないけど
すごいなぁとは思うけど

 

尊敬する対象ではない。

 


今はどちらかというと
こちらを尊敬する人が多いね。

 

「成功していない人の言葉に説得力は無い」
「知識や情報が無い人は弱者」
「多くの人を動かせる人こそ素晴らしい」

 

こんな感じかな。

 


尊敬する人に近づいていくから
みんなそっちにいっちゃうんだなぁと

 

個人的にはさみしく思うね。

 

 

 

でもね
尊敬する人は自分で選んでいいんだよ。

 


大人に対してちゃんと疑問を持っているせいで生きづらい若者よ。

 

あなたもきっと間違ってないところが沢山あるはずだ。

 

どうか貫き通して
自分のやり方で努力をして結果を出して
「自分は間違ってなかった」と言えるようになってほしい。

 


恥ずかしい熱いメッセージで終える。

 

 

 

 

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