逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

体調が性格をつくる①

40を過ぎて

自分が体が弱かったんだと気づいてしまった。

 

 

以前から薄々は気づいていた。

 

 


小学生の時は

朝礼で倒れる常連だったし

 

小中高と

しょっちゅう熱を出してて
風邪もよくひいた


気がつくと手足に力が入らない状態になって
ふわふわとしためまいがして現実感がなくなることがよくあった


今にも戻してしまいそうな吐き気はしょっちゅうで

胃が痛くないことがほとんど無いから
むしろ胃痛が弱い時は調子がいいと思ってた

 

 


多分本当は

私はかなり体が弱い人だったんだけど

 

周囲にはそう見られなかったから
自分も体が弱いなんて思ってもみなかったんだ。

 

 

 

自叙伝を書き始めて
当時の気持ちをありありと思い出して

体調不良がつねにあったことをやっと自覚できた・・・

 


おそい。

 

 


それだけじゃない。

 

40歳を過ぎて

 

もうどれだけ自己管理しても
気力でなんとかしようとしても体が無理になってきて

 


「あ、私・・・
 自己管理と気力でギリギリなんとかしてきただけだったんだ」

と気づいたわけ。

 

 


体が弱い人のイメージってどういうのがある?

 


だいたいは細くて華奢で
おとなしくて控えめであんまり喋らないイメージない?

 

 


ところが私ったら

小学5年生で160センチあって当時はかなりデカいと言われていたし

骨格も大きくて小学生で足が25センチもあった。

 


さらに

男勝りで男の子と取っ組み合いのケンカはするわ
クラスで一番うるさくて盛り上げることもあるわ
誰よりも早口で沢山しゃべるわで

 

どう考えても体が弱い女の子になんて見えない。

 

 

これね

気力だけでやってたのよ。

 

 

だから

わーっと喋って落ち着くと、急に具合が悪くなって
意識が遠のいたりグッタリしたりすることはしょっちゅうで

 

思いきりはしゃいだ日の夜に熱を出したり
数日、数週間は体調を崩したまま回復しなかったりした。

 


そんな時でも
笑ってたり何でもないフリをする癖があったから
結局は体が丈夫な子にしか見えなかったんだと思う。

 

 

思い出すと

この体調がかなり悪いのに気力で何とかするクセが
私の人格をかなり歪ませたんだと思うのよ。

 

 

お腹が激痛
吐き気がピーク
倒れるかどうかギリギリ・・・

 

そんな時は誰だって

 

頭が真っ白になって何も考えられなくなるし
人の気持ちなんて考えられるわけがないし
落ち着いて話すことなんてできるわけがないじゃない。

 

 


なのにね

なんと私は
自分がそんな危機的状況だと気づかなかったから

 


そんな時でも
ヘラヘラと笑いながら必死に対応するもんだから

 


「全然会話にならない。頭が悪いのかな」

「自分のことしか考えてない。嫌なやつ」

「いつもソワソワ、しどろもどろで変なやつ」

 

こんな印象を持たれてしまってたわけ。

 


それで
私のキャラクターなのか
ADHDで人をイライラさせるからなのか

 

人から叱られたり罵られる形で
それをぶつけられるもんだから


「あぁ自分はなんて性格が悪くダメな人間なんだ」と


いつも落ち込んでは自分自身のイメージが定着していった。

 

 

 

それは性格も歪むよね。

 


相当に体調が悪くてピンチの状態でも
それを見せずに1人で耐えてへこたれずに頑張ってるんだけど

 

それでも
怒られたり、人格を責められたりする。

 

 

あぁかわいそう。むりだぜ。

 

 

 

 

大人になってからも

 

「自己管理がなってない!」

どれだけ言われただろうか。

 

 


体が弱かった私は

 

みんなが夜通し遊びまくってる時
したくたってオールなんてできないから、早々に帰る。

 

遊びが長丁場になると
疲れがピークで笑えなくなって意識が朦朧としてくるから、早々に帰る。

 

 

付き合いが悪いとどれだけ嫌な顔をされただろう。
どれだけ空気が読めないやつだとみんなに責められただろう。

 


健康のためにどれだけ健康食品にお金を使い
健康本を読んで、実行することに時間と労力を使ってきただろう。

 

 


めちゃくちゃ体が丈夫な人たちは

好き勝手に奔放に生活をしてても体調を崩さない
それなのに自己管理をしているから体調が良いと思われている。

 


何故ここまで必死に自己管理をしている私が
「自己管理がなってない」と責められるのかと

 

これまた世の中の理不尽に恨みを募らせるんだけど

 

最終的には自分が体が弱いなんて思えなくて
自己管理をもっとしなければと強迫的になっていったんだ。

 

 


私の強迫的な自己管理はここからなんだな。


書いていて気づいたぞ。

 

 


そうよ。

 

病名がついていない、見た感じ体が弱そうじゃない

だけどめちゃくちゃ体が弱い人


気づこう!

 

 

体が弱いことに気づけずに
ずっと頑張りすぎてきて、それでも責められて

 

性格曲がっちゃったかもしれないよ。

 

 

性格が悪いんじゃなくて
体調の悪さに気づけずに、気づかれずに1人で抱えてきたから

そのギリギリの踏ん張りがそのまんま人格になっちゃったのかもしれない。

 

 

 


カウンセリングをしていてもね

自分と同じような人によく出会う。

 

 

体が弱いというハンデに気づけないまま
気力だけで普通の人と渡り合ってきて

 

体調不良による不具合を体調不良のせいだと気づけず
全部自分のせいにして猛烈に努力しているんだけど

 

やっぱり体が丈夫な人のようにはいかなくて
努力が足りない、能力が足りないと劣等感を抱いてる。

 

 

 

本当は
嘆くところはそこじゃなくて

 

生まれつき体がこんなに弱いなんてついてない
なんて悲劇・・・のはずだったんだよね。

 

 


大人になるまで発覚しなかった発達障害の人に起こる
二次障害とよく似てる。

 

 

生まれつき自分にはどうしようもない弱い部分があったのに

 

自分がそれに気づかない、人に気づいてもらえないせいで
努力が足りない、能力が足りないと思われて自信がなくなっていく。

 

 


生まれつきの弱さは自分で分かっておきたいよね。

 

 


嘆いても弱さは変わらないけれど

 


ちゃんと「なんで自分が」と嘆いて

 

努力や能力不足ではないけれど
今の自分の状態でできることを探していくしかない。

 

 

みんなに理解してもらうのは難しいけど


親しい人には

「迷惑をかけますが生まれつきこうなんでゴメンね」と言って


理解してもらいながら

 

弱さを抱えたまま自分を攻略しながら生きていくしかないよね。

 

 

 

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