内向型の人で
体が丈夫な人なんていないんじゃないだろうか。
生まれつき体が弱い人は内向的で行動力が無い・・・
考えてみればこれは当たり前だ。
行動したいけど行動したらすぐに疲れる
行動したいけど行動したらすぐに体調不良になる
行動したいけど無理して行動すると
しばらくは寝込むことになる
それは
行動することに躊躇するようになって思考に向かうだろうし
思考することで行動は最小限にして結果を出そうとするだろう。
私が時期によって
超内向的な時と超外向的な時があるのも
躁鬱の傾向も
体調から来ていたんだと思う。
もともと体が弱く体力がないのに
無理して人並みに行動するから
無理が祟って体力メーターがゼロ、いやマイナスになって
鬱になって引きこもる・・・
引きこもって自分なりに体調が良くなって
なんだかすごく元気で何でも出来る気になって
体力はそんなにないのに気力だけ充実して
躁になって動き回る・・・
そしてまた最初に戻る。
こんな感じだった。
私のカウンセリングを求めてくる人は
ほぼ全員が躁鬱の傾向を持つ。
私のように生まれつき体が弱いのに無理してきた人もいれば
生まれつき体力はあるんだけど
そのせいでどこまでも無理ができる気がして
体力を使い果たしてもさらに無理をしてきた人もいる。
どちらにしても
限界を超えて無理をして一時的に体力気力メーターがゼロ
体を壊して動けない
そんな鬱状態になってしばらくは内向的になる
内向的になって体力気力が回復したら
気分が最高に上がって躁状態になって
もう大丈夫とばかりに外向的になる
そしてまた無理をして躁状態に・・・
こんな無理をして潰れて回復を待つというような流れを
自分の中に作ってしまっていて繰り返してしまっているよう。
躁鬱の傾向を
何故か
そういう人格と捉えたり、心の病気だけを考えたりするけど
本当は体調によるものが大きいのにと私は思う。
だから
躁鬱の傾向における心の問題は
・無理をせずにはいられない
・全力を出さずにはいられない
・自分の体調の変化に鈍感
ここにあると思う。
こう書くと簡単なようだけど、これを改善するのはとても難しい。
よくないと頭で分かっていてもやめられない。
こうしてしまう複雑な理由がある。
例えば
自尊心が低い
人より苦手なことが多い
追いつめられても逃げられない経験がある
そうすると
「無理をしなければ人並みになれない」
「無理をしなければ上手く出来ない」
「無理をしなければ現状を打破できない」
こんな信念を持って無理をせずにはいられなくなる。
全力でやることで成功してきた
集中すると周りが見えなくなる性質があった
死について意識する機会が多かった
そうすると
「全力で取り組めば良いことがある」
「目の前のことに全力で取り組むと気持ちいい」
「生きていることに感謝してつねに全力を出さなければいけない」
こんな信念があって全力を出さずにはいられなくなる。
目の前のことに対処することに精一杯で自分が見えない
人の気持ちに寄り添うことを優先させて自分の気持ちが分からない
感情を凍らせて生きてきて、自分の感覚が鈍くなっている
そうすると
「重要なのは目の前のことに対処すること」
「自分より人を大事にするのが素晴らしい人間」
「感覚を鋭く、敏感なまま生きるのはつらいから麻痺させよう」
こんな信念をもって自分の体調の変化が全く感じられなくなる。
こういう複雑な人それぞれの信念があるので
一言で「無理をするな」と言うのは
それこそ無理があるよね。
躁鬱の傾向がある人は
認知の歪みがあるとして、直そう、直そうとするけれど
全く効果が無いわけではないけど焼け石に水だ。
その報われづらい努力を見ていると私もつらくなる。
カウンセリングによって
無理をしてしまう信念をゆるめて
自分の体調を把握できるようになって
体調に合わせて自分を動かせるようになると
不思議と
躁鬱の傾向で困ることはほとんど無くなっていく。
大事なのは
体調が心の調子に大きく反映していて
自分の性格も作っていることを理解すること。
躁鬱の傾向を持つ人は
努力して自分を矯正することは
結局は無理を増やすことになるので逆効果で
自分の体調を整える努力
自分の体調に合わせて諦める勇気
これが最も大事なことだと私は伝えたい。
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