逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

白黒思考をやめる方法

直感的に世界を捉えているあなた。

 


その時自分が心から望む選択が早く出来て
行動力があって色んなことを実現させるのが早くて
思い悩まないポジティブ思考

 

こんな長所を持っているのではないでしょうか。

 

 

 

 

でも

もしかしたら悩みもあるんじゃないでしょうか?

 

 

 

「白黒思考」に悩んでいませんか?

 

 


直感的に物事をとらえると
「白黒思考」になりやすいんです。

 

 

 

 

白黒思考は
脳が疲労していて考えるのが難しくなっている時に起きやすいんですが

全てを直感的にとらえる癖がある人にも起きやすいんです。

 

 

 

 

 

白黒思考はどんな問題を引き起こすんでしょうか。

 

例を挙げて考えていきましょう。

 

 

 

 

まず
偏見を持ちやすくなってしまいます。

 

 


偏見を表に出すかどうかは置いておいて
心の中で偏見を持つようになります。

 


偏見は人格的なものだと思われやすいですが

本当は思考の浅さが生むものなんですね。

 

 

 

そのものの詳細をじっくりと知ろうとせず

様々な角度から見ようとせず

わからないまま置いておくこともせず


すぐに白!黒!と決めつけてしまうことから偏見は生まれます。

 

 


できれば偏見は持ちたくないですよね。

 

偏見を持っていると

人に疎まれるし人を排除してしまうし
自分でそんな自分のことも好きになれませんね。

 

 

 


次に

いつも言ってることがコロコロと変わってしまいます。  

 


これは正しい!いや間違ってる!

 

これは白だ!いや黒だ!

  

自分はこれを支持する!いや逆を支持する!

 

 


グレーが無いので


どちらかがちょっと優勢になる度に

どちらかに急激に寄っていくんですね。

 

 

自分ではちゃんと理由があって考えて意見を言っているつもりでも

 

いつも言っていること、主張がコロコロと変わってしまって人を振り回します。
人から信用されなくなってしまいます。

 

 

 

 

また、感情が激しく揺れ動いてしまいます。

 

落ち着いて冷静に居たいと思っていても

見えている世界が端から端に変わるので

落差に驚き、白黒と絶対にそうだという決めつけもあって強い感情が湧き上がります。

 

 

いつも感情は強く揺れ動き
情緒不安定になり、心は疲れやすくなります。

 

 

感情的になって判断を誤ることは増え

感情的な姿を未熟だと人に捉えられてしまいます。

 

 

 

 


さらに人のことも誤解しやすく、人を見る目がありません。

 

 

白黒思考でいつも激しく揺れ動く人は人の評価も激しく揺れ動きます。

 


良いところを見たら良い人だ
悪いところを見たら悪い人だ

 

成功したら優秀な人だ
失敗したら無能な人だ

 

上手くいっていれば大好き
いざこざが起きれば大嫌い

 


こんなふうに人の評価が揺れ動けば
人と長く安定した関係を築くのは難しくなりますね。

 

 

 

自分のことも同様で自分の評価も激しく揺れ動きます。

 

 


自分を力を発揮する
自分のことをコントロールするためには

 

自分のことをよく理解する必要がありますよね。

 

 


それなのに
さきほど言ったように

 

人の評価が揺れ動くように自分の評価も揺れ動いてしまうので
自分のことが分かりません。

 


自分の評価がジェットコースターのように上がり下がりをし

それによって気分が上がり下がりをし

 

パフォーマンスも上がり下がりをします。

 


自分自身の評価は揺れ動き、パフォーマンスも揺れ動き

 

どこをどう伸ばせば良いか
どう頑張ったら良いか
どうやったら気力を保てるのか

 

なにもかもわかりません。

 

 

 

 

どうでしょうか。

 

白黒思考では心の健康を保つのは難しくなりそうですよね。

 

 

 

 

 

この白黒思考が

どんなふうにして起きるかを例え話で説明してみます。

 

  


ちょっと想像してみてください。

 


あなたは初めての試合で負けました。

 


0勝1敗です。

 

 

 

なんだかすべての自信がなくなり

 

次からも勝てないんじゃ無いか
負けばかり続くんじゃ無いかと

 

不安になってしまいますね。

 


もうこの競技自体向いていないんじゃないか、能力が無いと
やめたくなってしまいますね。

 

 

 

では

 

これまでの戦歴が

 

40勝3敗という経歴のあなたが

 

44試合めで負けたらどうでしょうか。

 

 

 

負けに慣れていないのでショックですね。

 


でもこれまでの経験で

 

体調によって
運によって
一瞬の判断によって・・・

 

力だけでなく
勝つときもあれば負けるときもあると知っています。

 

 

 

これまでの試合で

 

素晴らしい試合をした時
余裕で勝った時などがあって

 

自分の力があることを思い出せます。

 

 

 

だから1度の負けで
自分の能力が無いとは判断しないはずです。

 

 

 

 

 

もうひとつ

 


あなたは初めてのレストランに食事に行きました。

 

何だかあまり美味しくありません。

 


あぁこのレストランは美味しくない

 

そう思って2度と行かなくなるかもしれませんね。

 

 

 


では

 

行きつけのレストランで

 

普段頼まないメニューを頼んでみました。

 

何だかあまり美味しくありません。

 


でもこれまで何度も通っていて

 

いつ来ても
どのメニューもすべて美味しかった。

 


だから
一つのメニューだけ美味しくないとしても

 

美味しいレストランという評価は変わらないですよね。

 

もう2度と来ないなんて思わないですよね。

 

 

 

白黒思考の人は

 


いつも一戦目のように

 

いつも初めて行くレストランのように

 

全てをとらえてしまうから

白黒思考になってしまうんですね。

 

 

  


白黒思考を防ぐには?

 

 


ここでは

 

それまでの試合を思い返すこと
それまで通っていたことを思い返すことですね。

 

 

 

目の前で起きたことだけでなく

 

これまで起きたことを思い返す

 

それ以外の面も沢山あることを思い返す

 

自分が見ていない部分も沢山あることを想像することが必要です。

 

 

 

目の前で起きたこと

あなたが見たことは物事のほんの一部分です。

 

そのものを代表するものではないんですよね。

 


すぐに判断をしてしまう方が楽ですが

白黒思考では心の健康は保てません。

 

 

 

 

目の前で起きたことだけでは「わからない」

あるいは「今はこう感じる」としておいて

 

これまでのことをじっくりと思い返して

 


白黒に決めつけないようにしていきましょうね。

 

 

 

 

 

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