逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

不公平な世の中だ

「何で自分ばかりこんな目に」

 

「何であんなに良い人がこんな目に」

 

「何であんな奴がのうのうと生きてるんだ」

 


目の前で理不尽なことを目撃した時に
あたかも今、気づいたかのように人が口にする言葉。

 


そうか。
みんなはそれを日常で感じていなかったのか。

 

それはどれだけ平和な世界なんだろう。

 

 

 

私はいつもこうやって
人の言動を見て初めて、自分の見えている世界は人と違ったんだと気づかされる。

 

 

 

私は
小さい頃から今までずっと
理不尽でない世界なんて見たことがない。

 


どの時代も、どの場所も、どの場面も理不尽だらけだ。

 

もちろん
ごくまれに、自分が得をしている側に回っていることもある。

 

 

 

夢の無いことを言うけれど
そもそも不公平な世の中じゃないか。

 

生まれ落ちた時点で半分は決められてる。

 


じゃあ
あと半分は努力で何とかなると思われるかもしれないが

 

生まれ落ちた時点で決められたものの影響が
後まで尾を引くんだからもうたまらない。

 

 

 

努力しようにも

 


人もお金も元々あるところには集まりやすいけれど
無いところに集めるのは相当の苦労が要る。

 


何かを学ぼうにも最初の基礎が抜け落ちていたら
学び方すら分からないままで
学ばないまま、あるいは独学で間違った学びを蓄える。

 


ずっと人の助けが無かった人は助けてくれと言えないし
ずっと人に恵まれなかった人は人を信用できない。

 


愛情を与えられずに育つと人と信頼関係を築き方が分からない。
自己流では難しい。

 

 

 

絶望的なことを言っているな。

 


だけど
そこから何とか生きてきた私は
不公平な世の中でも常識的に生きようとしている

私と同じような不公平の恵まれない側の人に言いたい。

 


これだけ不公平な世の中で

 


そんな不公平な世の中が強いてくる
常識や普通なんか聞くことはない。

 

そんな不公平な世の中が情に訴えかけてくる
綺麗事にほだされることなんてない。

 

そんな不公平な世の中で
恵まれた側の人に劣等感を抱く必要も
恵まれた側の人に上からものを言われても、哀れまれたりしても
それを受け取る必要は無い。

 

 

 

私がこれを強く言いたいのは

 

自分が不公平の恵まれない側にいるのに
世の中が強いてくる一面だけの公平に従おうとしている人が多いと感じるから。

 


恵まれない側がさらに何かを差し出して
世の中を公平にしようとしている健気さに私はただただ感嘆し
それに誰も気づかない世の中にまた怒りを持つ。

 

 

 

生まれ落ちた時点で
不公平の恵まれない側に立たされた私たちが出来るのは何だろうか。

 


私がやってきたのは

 


こんな不公平な世の中を俯瞰して

 


誰にも理解されない自分の不遇をあきらめて笑いながら

 

毎日自分が楽しいことや面白いことを少しずつ集めて

 

自分が好きな物や人を少しずつ集めて

 

そっと不公平な世の中から距離を置きながら自分の周りだけ幸せにすること。

 


自分のことだけしか考えていないと言われても
聞かなくて良い。

 

それを言うのは
不公平の恵まれない側に立っていない人か
自分が苦しい思いをしていて人にも苦しい思いをさせなければ許せない人だ。

 

 

 

そしてもし
自分のことだけ考えて
それで力を蓄えることが出来て何かをやろうと思えたら

 


不公平な世の中の側が自分を求めてくるような何かを
自分の中から探して作り上げて
自分が世の中に従うのではなく、不公平な世の中から寄ってくるのを待てば良い。

 

 

 

そうやって最終的に
時間をかけて人並みの場所にたどり着いたら

 

やっとその時に世の中を公平にするために
微力ながら出来ることをやっていけばいい。

 


私はそうやって何とか生きてきた。

 

 

 

悔しいけれど

 

無力な今は

他の人に公平な世界を目指すために頑張ってもらおう。

 

ずっと恵まれた側にいて
自分の安全を保証されている、惨めな思いをしたことがない
そういう人達にお任せしよう。

 


無力なのに公平な世界を目指すために尽力したい私たちは
目の前に救いたい人たちが沢山居て
自分のことしか出来ないと思うとそれはそれは辛いけれど

 

まずは私たちは自分で自分を救う方が先だ。

 

早く自分を救って
普通の人のスタートラインに立って自分の人生を楽しめるようになって
そこから世の中のことを考えよう。

 

 

 

 

 

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