すごくパンが食べたい気分だ。
駅前のパン屋さんで大好物のベーコンエピを買おう。
トレイにのせてレジの前へ
「レジ袋は要りますか?」
「あ、大丈夫です」
「・・・」
ビニールに包まれたベーコンエピ私の目の前にポンと。
「ありがとうございました」
・・・
・・・
なんだか嫌な気分。
レジのお姉さんの仏頂面、下を向いて最小限の反応、低ーいひくいトーンの不機嫌というか怒ってるような声。
接客なんだから愛想よくしてよ!
仕事で機嫌の悪さを出すべきじゃない!
私なら笑顔で気持ちよくお客様に帰ってもらおうと努力する!
・・・なんて以前の私なら怒っていたな。
心がすっかり回復した今の私、ずいぶんと違う。
自分でも驚きの変化。
こんな時はまず
・自分側の問題を探す
・権利を主張しすぎていないか考える
・自分が出来ることを当たり前のように人に求めていないか考える
私はカウンセラー。
繊細すぎるほど繊細じゃないと務まらない。
だから人のネガティブな感情に敏感だし、よく知らない人間関係では丁寧なコミュニケーションを望む。
親しければ、キャラクターを知ってるから雑さも親しみに感じたり甘えてくれてると理解できたりして、嫌な気持ちにはならないけどね。
レジのお姉さんは明らかにキレ散らかしてたわけじゃない。
物を投げたり、雑な言葉遣いをしたり、接客を放棄した態度をしたわけじゃない。
別に人の言動をそれほど見てない人なら、見逃す程度の不機嫌。
私がちょっと敏感になってたなぁ。
ご機嫌で頭の中がお花畑な時だったら、私も気づかずにいたかもなぁ。
海外の接客をSNSやYouTubeで見ると、まぁーーー雑!
私も18年前に韓国旅行行った時に冷たくあしらわれて、飲み物や食べ物をドカドカ置かれて半泣きだったっけ。
このレジのお姉さんが海外に行ったら「すばらしい接客」になるかも。
時給を考えたときにレジの仕事は愛想の良さは仕事に入っていないのかも。
最高のホスピタリティを求めるなら、もっと時給を上げなきゃいけないし、高級な場所に行かないといけないよね。
私は接客を仕事にしてきて、我ながら神がかってた。
居酒屋の接客の時、混雑して店員もいっぱいいっぱいの時にみんな無視したり乱暴な応対をしたりキレ散らかして「待っててください!」なんて強く言ってしまってる時でも
元気に笑顔いっぱいで「本当にお待たせしてもうしわけありません!」「大変お待たせいたしました!」「ご協力、ありがとうございます!」なんて出来ちゃう。
お客様に「あなたのファン」って言われたことも何度もある。
まぁこれは私が「お客様に喜んで欲しい」「自分が良い人間でいたい」「何でも全力で楽しんでやりたい」だけだ。
他の人は別に首にならない程度の仕事、時給の分の仕事で何にも悪くない。
なーんてことを考えると怒りやショックは押さえること無く、納得してスーッと消える。
正当な怒りはどんどん持っていい。
でも結構普段から自分側の問題で怒りを生み出していることには気づいていかないと、自分の手で自分の人生を台無しにしちゃう。
いつも怒りでイライラして不機嫌になって
怒りでへとへとになって
自分を省みずにどんどん人に批判的になって
人間不信になって
こんなんじゃ自分の人生を上手く進められない。
つい何でも人のせいにして自分を正しいと思って怒りを持ってしまう人は、過去に理不尽に傷つけられたり虐げられたり、酷い目に遭ってきた人。
そうしてしまう気持ちは私は本当によくわかるよ・・・
でもだからといって
これからの自分の未来まで台無しにしちゃダメだよね。
過去の出来事は、自分が間違っていなかった。酷い目に遭ってきた。戦うことが出来なかった。怒ることすら出来なかった。
現在の出来事は、やっぱり相手が酷いこともあるけど、こちらの問題も沢山ある。
もし相手が悪いことであっても、自分にも何か変えられる部分があるならどんどん変えていきたいよね。
私もね、どうしても譲れなかった。
相手に屈するのが耐えられない
悪いやつを成敗しないといけない
過去の悔しさが積もり積もってこんな思いになっちゃってたんだよね。
でも本当は
相手に屈するわけでも、悪いやつをのさばらせるわけでもない。
少しでも自分がより良くなるため、明るい未来のため。
自分のために自分を変えていくだけ。
本当に被害に遭った時はしっかり怒っていこう!
でも「どっちかな・・・」「私の勘違いあるかな・・・」ぐらいだったら、ちょっと立ち止まって自分の問題を考えてみたほうがいい。
それは自分を良くしていく、視野を広げていく、誠実になっていく、寛容になっていくチャンスだから!
私もまだまだ修行中。
一緒に理想の自分に近づいて明るい未来を作っていこうねぇ。