逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

アサーション④-相手の話をじっくり聞き線引きをする-

アサーションは

 

自分を人に誤解させない
自分らしく誠実でいる
一人で抱え込まないで人と共有する

 


自分は何を最優先にするのかを選択し

自分と相手の自由を尊重して

お互いに気持ちの良いコミュニケーションをとっていける

 

 

 

<アサーション①-単なる自己主張ではない->
<アサーション②-自分が伝えたいことは何なのか->
<アサーション③-自分と相手の自由を尊重する->で述べました。

 

 


ここでやっと
アサーションスキルを具体的に身につける
スタートラインに立てました。

 

といっても
これまでのことの理解がアサーションの一番大事なところなので

 

ここからはちょっと楽です。

 

 

 

断れないみなさん。

 

想像してみてください。

 


上司や親しい人が
頼み事をしてくる雰囲気で近づいてきます。

 

こんなときあなたは

 

また頼み事かと

 

あきらめの気持ちになったり
今度こそ断ってやると身構えていませんか?

 


これは
アサーションから遠のく行為なんです。

 


それまでにいつも頼み事をされ


使われたような情けない気持ちになったり
本意ではないのに断れなくて自分や人に怒りを持ったりした

 


それは身構えてしまいますよね。

 

 


でも

今頼み事をしてくる人は

 

どんな人か分かりません
どんな意図を持っているか分かりません

 


もしかしたら

 

あなたにしか頼めないと信頼しているのかもしれない

 

ダメで元々だと控えめにお願いしようとしているのかもしれない

 

あなたが忙しいのを知らないだけかもしれない

 

お願いというより提案で
あなたにも利益があることかもしれない

 


色々なことが考えられるんです。

 


もちろん身構えたとおり


ただ利用しようと有無を言わさず
頼み事をしてくる人もいるかもしれません。

 

 

でも
じっくり話を聞いてみないと相手の意図は分かりません。

 


また頼み事かと嫌になる気分は一旦置いて

じっくり話を聞いてみましょう。

 

 


じっくり話を聞くと
自分がどこまで理解できてどこから理解できないのか
分かるはずです。

 

理解できないところはきちんと確認しておかないと
相手の意図は分からないままです。

 

 

 

じっくり話を聞いて
自分の状況や価値観などとすり合わせて考えてみてください。

 

自分はどこまで出来そうかどこから出来なそうか
どこまでは賛成でどこからは賛成できないのか


詳細な線引きができるはずです。

 

 


このようにして返答をすると

 


じっくり聞いて考えて返答をする態度や
しっかりとした線引き、誠実な返答内容に

 

「自分のために誠実に検討してくれた」と感じ

 

頼み事をした側は
断られたとしても嫌な感じはしなくなるはずです。

 

 

 

身構えるから緊張してしまい
相手の話をちゃんと聞けない

 

そして
あきらめの態度で嫌々承諾したり
言葉だけ丁寧で理由をはっきりさせずに断る

 

これでは
相手も自分も尊重できません。

 

 


まずは
相手の話をじっくり聞くこと。

 

その上で自分の価値観とすりあわせて
線引きをはっきりさせて誠実に返答すること。

 

こうすれば
断るにしても受けるにしても自分も納得でき

相手に良い印象が与えられるはずです。