心の健康には
想像力が不可欠です。
想像力が心の健康を担う仕事は
・自分と違う人間の理解ができることで
色んな人を受け入れられる
・人の気持ちを想像できることで
共感できるようになり人と深い関係性が築ける
・自分や人の可能性を信じられるようになり
希望が持てる
・様々な思いこみや偏見を減らすことが出来る
などなど
大切なことが沢山あります。
ところが
現代社会では
その想像力を衰えさせる仕組みが
どんどん出来上がっています。
人が優秀かどうか
すぐに判断するための材料は
・知識の量
・頭の回転の速さ
ですね。
誰だって優秀に見られたいですから
この基準に合わせようとする。
そうするとどうなるかというと
とにかく膨大な知識を収集し
情報処理のスピードを上げるようになります。
例えば
暗記型の勉強に偏る
インターネットなどで浅く広い知識を収集する
すぐに原因と結果というように一義的にものを捉える
というようなことです。
どうでしょうか。
心当たりありませんが。
そうなんです。
現代社会で
手っ取り早く優秀に見られるためには
情報ひとつひとつに引っかかって
何故なんだろう
なんて考えてはいられません。
一つの情報だけのために何冊も本を読んで
調べ上げていられないし
一つの分野を極めて他のことはほとんど知らない
なんてことは許されません。
だから
手っ取り早く優秀に見られるために
膨大な知識を収集して
情報処理のスピードを上げることで
想像力とは違う部分で
頭を酷使するようになります。
そうすると当然
頭を想像力につかう余力は無いので
想像力をつかうことをしなくなる。
そして
想像力はどんどん衰えていきます。
そしてさらに
想像力の衰えをカバーするかのように
想像力が衰えた現代人に合わせたシステムが
どんどん出来上がっています。
line
Twitter
インスタグラム
ファンタジーを具現化した娯楽施設
バーチャルリアリティなどなど
想像力を必要とせずに
快適にコミュニケーションをとったり
楽しんだりすることができる。
心の健康のためには
目の前にその人がいなくても
その人を想像して
繋がっている感覚を持てることが必要だとされています。
携帯が無く
lineやTwitter、インスタグラムがない時代は
連絡をしたくても連絡がとれない
連絡ができるけど気を使ってしない
今何をしているか気になるけど連絡できない
相手がどんな思いを持っていて
どんなことが好きか知りたいけど知れない
こんなふうにやきもきしながら
想像力を高めていったものです。
思うように連絡がとれない
知りたいのに知れないからこそ
余計に気持ちが大きくなるんですね。
それが今はどうでしょうか。
連絡をとりたければ
なんの気兼ねもなく連絡できる
今何をしているかすぐに把握できる
Twitterやインスタグラムで
相手のことの情報を沢山得られる
相手のことを想像する時間
相手のことをおもんばかる時間
そんな時間は皆無です。
ファンタジーが具現化された娯楽施設が
無かった時代は
ただ想像力だけをたよりに
子どもは「ごっこ遊び」をしていた。
絵本や小説、絵などのファンタジーを
自分の頭の中で膨らませて
その広がりを楽しんでワクワクしていた。
その想像力を日常で使いながら
閉塞感からつかの間でも脱したり
つらいことを忘れたり
仕事や人間関係でも広く物事を考えたりできた。
そうやって
想像力を高めていたはずです。
それが今はどうでしょうか。
ファンタジーが形になっていて
想像力を使わなくても
その世界を楽しめばいい。
バーチャルリアリティで
想像力を使わなくても
現実とは違う世界を味わえる。
自分の想像力で
何かをつくりだすということは皆無です。
こんなふうにして
どんどん想像力を使わなくなり
想像力は奪われていっているんです。
これでは心が病んでいくのは当然です。
これからの時代は
知識をつめる、情報収集をすることよりも
想像力を高めていく必要がある。
自分で意識をして頭の使い方を変えていかないと
どんどん
心の調子は悪くなっていってしまいますよ。
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