逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

依存に抗わずに治す②ー依存先を増やして選択するー

あなたは依存を克服しようと思うから

必死に我慢を重ねているんですよね。


依存している自分が情けなくて仕方なくて

自分を責めていますよね。

 


でも

依存症の人の人物像

でお話ししたように


依存症に陥ってしまったのは自分のせいではありませんでしたね。

 


自分をだらしないと責めて自尊心を下げても
依存症は悪化していくだけなんです。

 

 


依存症はほとんどの場合、愛着障害が根本にあります。

 

自分自身を大事に出来るようになり
自分自身を満たせるようになり解放出来るようにならなければ

 

どんなに禁止して依存を治そうとしても

どこかに歪みが出てきます。

 

 

鬱や人格障害や抑鬱などになりやすいんです。

 

 

ですから
愛着障害の治療が上手くいくまでは

 

他の問題を引き起こさないために
依存を完全に断とうせず上手に付き合う方法を考えましょう。

 

 

依存は何が問題なんでしょうか。

あなたはどんな事で困っていますか?

 

 

法律に反している

体に悪い

お金が無くなる

人間関係を壊す

日常生活が乱れる

自分の人生を作れない・・・


こんなことでしょうか。

 

 

そうですね。
このまま依存の状態を続けていてはいけませんね。

 


それなら
よりダメージが少ない依存を探していくのはどうでしょうか。

 

 

体に悪い依存がありますね。


アルコール依存
カフェイン依存
ニコチン依存
糖質依存
脂質依存
塩分依存
辛いもの依存・・・などでしょうか。

 


それぞれに少しずつ依存したり
3ヶ月スパンで乗り換えたりするのはどうでしょうか。

 

 何年も続けることで起こりうる健康被害も
期間が短く、摂取量も少なくなることで最小限で済むはずです。

 

 

もちろん全てを断つことが出来れば体に良いですが
依存症の人は今は難しいですよね。



 

 

スリルを求める依存


ギャンブル依存や
買い物依存や
ゲーム依存などはどうでしょうか。

 

お金の問題があるなら
お金がかからないスリルを探してみませんか。

 


絶叫マシーンに乗ったり
車やバイクに乗ったり
(これもまたある程度にしないと事故のリスクが上がりますが)
人との出会いを求めたり
映画やゲームなどにスリルを求めたりするのはどうでしょうか。

 

 

 

ゲーム依存やインターネットやSNS依存など
時間を浪費してしまう依存についてはどうでしょうか。

 


家にこもってリアルな人との交流も無く
体を動かしたりスキルを身につけたりすることがないせいで
自分の人生が動きづらくなりますよね。

 


ポケモンGOなどで外に出て体を動かしたり
同じゲームを好きな人とオフ会で出会ってみるのはどうでしょうか。

 


インターネットで玉石混合の情報で知的好奇心を満たそうとせず
ブログやyoutubeで自分が信頼できる人にターゲットを絞ってみたり
本で専門家の深い知識をじっくりと知ろうとするのはどうでしょうか。

 

 

SNSで広く繋がって何となく孤独をごまかそうとせず
面倒でも人と会いたいと思えるまでしっかりと孤独を味わって 

 

久しぶりの友人と会ってみたり
オフ会に参加してみたり
新しい出会いの場所に行ってみたりするのはどうでしょうか。

 

 

 


1人の人に依存してしまって
甘えが出て人間関係を壊してしまうような場合はどうしましょうか。

 


依存に抗わずに治す①依存対象から離れる>でお話ししましたが


距離を取らないと
甘えることをやめることも自分を抑えることも難しいですから

 

自分1人で楽しめることに没頭してしまったり
新しい出会いを探したり
他の人何人かに分散させて甘えてみるのはどうでしょうか。

 

 

このようによりダメージが少ない依存を探していくだけでなく

依存は同じ事を続ける期間を短くすることで問題が小さくなるんです。

 

 


多分依存症の人は
新しいことに挑戦するのは苦手かもしれませんが

 

とにかく新しいことで
今依存している対象に近い程度、自分を満たしてくれることを探してみましょう。

 

 

何故新しいことをお勧めするかというと・・・

新しいことは少ない刺激でも刺激を大きく感じられます。

 


依存症の怖いところは
慣れによって刺激がどんどん感じられなくなり
エスカレートしていくことです。

 


もっと強い刺激をと

もっと量を頻度を上げようとしていくうちに
先ほどいった問題が酷くなっていきます。

 

 

また
長い間続ければ続けるほど習慣化してしまって
そこから抜け出すのが難しくなってしまいます。


新しいことに移行する習慣がつけば
酷い依存に陥る前に抜け出すことができます。

 

 


依存する時の気持ちは

 

どうしても欲しい

どんな手をつかっても諦めない

叶うならその後何が起こってもかまわない

手に入れたら幸福感が味わえる

何もかも忘れて夢中になれる

緊張がほぐれて安心してホッとできる・・・

 

この感覚が体にどっしりと残ってますよね。

 

 


私はこんなふうに依存を無くそうとせずに上手に付き合っていきながら
愛着障害を克服して

依存症というほど困ることが無くなっていきました。

 


依存症の人は
ただ一つのことに集中してハマりやすい人とも言えるんです。

 


ですから依存症を絶つのでは無く
愛着障害を克服してしっかりと依存を根本から無くせたとき

 

ただ依存によって何も残らなかった・・・なんてことにはなりません。

 


心が回復して依存対象が

自分のスキルになること
自分を鍛えられること
自分の魅力を増やすことなどに変わっていき


何かにハマって集中し
知識を深く知ることが出来き
人並み外れたスキルや魅力を得ていくようになるはずです。

 


依存症の人は

自分を自制心がないと責め、依存を無くそうとするのではなく


依存と上手に付き合いながら愛着障害を治し
ハマりやすく集中しやす特徴を力に変えていきましょうね。

 

 

 

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