逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

人と話すのが好きな理由

私はカウンセラー。

 

仕事で毎日、人と沢山の話をしている。

 


それなのにまだ
プライベートでも人と話をするのが楽しくて仕方がない。

 


これは本当のことなのだ。

 

我ながら
どうなってるんだと自分を不思議に思う。

 

 

 

なんで私はこんなに人と話すことが好きなんだろう。

 


ちょっと考えてみよう。

 

 

 

話題はなんだっていい。

 


最近起きた出来事とか
仕事のこととか
恋人や友人のこととか
映画や音楽とか
猫や犬のこととか

 

普段、何てことない話をしている。

 

 

 

どうも私は
出来事そのものには
大きな関心はないのかもしれない。

 


その人が成功したって失敗したって

正しくたって間違っていたって
その人の印象は変わらず、その人に対する感情にも変化は無い。

 

 

出来事そのものより

その人の思いや感情に興味がある。

 


その人のそれまでの努力を思うと

色んな思いが押し寄せてくる。

 

その人自身が嬉しいなら私もとても嬉しくなるし

悲しいなら私も悲しくなる。

 

 


出来事そのものより

その人がその結果をどう捉えて
どうしていこうと考えているのかが気になる。

 

 

その人がその出来事によって

どう変化していくのか

 

その人がその出来事を

自分にどう生かしていくのか

 

それを見ていたい。

 

 

 

 

その人が持っているものや知識にも
大きな関心はないかな。

 


豊かなものや豊かな知識を持っていたって持っていなくたって
私はその人の印象は変わらず、その人に感じる感情も変化は無い。

 


豊かな人なら

 

その人がそれまでにそれを手に入れるまでに
どんな気持ちを持って、どんな努力をしたのか、どんな工夫をしたのか
それを知りたい。

 

その上で沢山の気持ちをもって努力してきたと分かったら
心から尊敬する。

 

 

 

豊かとは言えない人なら

 

その人がそれまでに
どんな気持ちを持って、どんな努力をしてきたのか
それでもどんな理由があって表向きは豊かじゃないのかを知りたい。

 

その上で沢山の気持ちを持って努力し続けてきたと分かったら
表向きは豊かじゃなくても、心の中にあるものが豊かだと分かったら
心から尊敬する。

 

 

 


人と話すのが楽しくないという人は

 

こんな私とは真逆のところに関心を抱いているように思う。

 

 

 

成功するほど有能な人間だから、その人と近づきたい。
その人に認められたい。

 

失敗する人間は無能だ。
どれだけ思慮が足りなかったのか
努力が足りなかったのか、無能だったのか、見てやろう。

 


豊かな人は有能な人でメリットも多いから、その人と近づきたい。
その人に認められたい。

 

何も持っていない人は無能だ。
付き合っていてもなんの面白みも無い。

 


沢山の知識を持っている人は賢くてすごい人だから、その人と近づきたい。
その人に認められたい。

 

知識が無い人は賢くないから
話をちゃんと聞く価値はない。

 

 

 

ちょっと極端に言葉にしてみると
こんなふうに人と会話をしているように見える。

 

 

 

そうすると・・・どうだろうね。

 


これじゃ

 

人の評価とか自分の評価を気にしちゃって緊張して
よく見られたいばっかりで
純粋に会話を楽しむどころじゃないよね。

 

人の価値をすぐに見切って

人に興味なんて持てないよね。

 

 

だから

人と話すのが好きになんてならないよね。

 

 

 


私は会話って

 


お互いに

 

自分が

どう感じるか、感じてきたか
どう思うか、思ってきたか
どう考えるか、考えてきたか
それをどう表現するか

 

それを隠さずに思い切って勇気を出して披露しあう場だと思ってる。

 

 

 

自分の中身を必死に出そうとすると

 

ぴょんぴょんと色んなところに話が及んで
収集がつかなくなったりするけど

 


そこに
その人が見てきたものや会ってきた人
入れてきた知識や沢山の経験がちりばめられていて

 

宝箱を開けるような気持ちになって楽しい。
その人の情報が沢山入ってくる。

 

私も自分の宝箱を開けて
沢山与えているような気持ちになる。

 


これがもう
私にとっては興奮するぐらい面白いこと。

 

 

 

私が経験できなかった知らなかったこと
私の中にない感覚や価値観

 

その人にしか無いものを
私はもらえるから。

 


逆もしかりで

 

お金や知識のように分かりやすい豊かさじゃない
私の豊かな経験を宝物のように受け取ってくれる会話は

 

私にしかない経験に価値を与えてくれるから

本当に嬉しくて楽しくて仕方ない。

 

 

 


お金とか知識とか後ろ盾とか・・・
そういうのもまぁ少しは欲しいけど

 

その人からじゃなくても誰からでも一緒だよね。

 

 

 

そうか

 

ここまで書いてきて分かった。

 


経験や気持ちや自分の考えっていうものに一番豊かさを感じる私は

 

経験や気持ちや自分の考えは誰しも持っているものだから

 

それをちゃんと明かしてくれるのであれば

どんな人とでも話すのが楽しくてしかたないんだな。

 

 

 みなさんも是非ね

 

人の経験や気持ちや考えに興味をもって

自分の経験や気持ちや考えを大事にして

 

それだけで

純粋に人と話すのを楽しんでみてほしい。

 

 

 

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