逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

人間は落差に弱い生き物

まだまだ寒い日が続きますね。

 


我が家では
寒い日にはブレーカーが落ちることがある。

 


加湿器
エアコン
テレビ
電気ポット
脱衣所のヒーター
ドライヤー…

 

同時に使うと

 

 


バチンッ!

 

 

 


この音にまず驚く。

 


そして

 

しーんと静まりかえる室内。

 

急に全てを断ち切られた雰囲気に呆然。

 


なにが起こったんだ?

 


しばらくして冷静になり
あぁブレーカーが落ちたんだと理解する。

 


すぐに理解できそうなものだけど
びっくりして頭が真っ白になると、フリーズしてしまう。

 

 

 

あれ?

 

この感覚・・・

 

どっかで味わったような。

 

 

 

そうだ。

 

人が急に手のひらを返す
人の好意的だった態度が急変する
いい人だった人が急変する

 

そんな時の私の驚きと一緒だ。

 

 

 

こんな経験

みなさんも人生で何度も味わってきたでしょ。

 

 

 

上手くやっている時は

 

褒めてくれたりチヤホヤしてくれたり
自分の味方だという態度を取っていた人が

 


失敗をしたり間違えた瞬間に

急に評価を下げてきたり、批判する側に回ったりする。

 

不運が続いて、周囲の評価が下がって、風向きが悪くなると
味方ではなくなって、冷ややかになる。

 

絶望して落ち込んでいて、元気がなくなったり余裕が無くなると
距離を置いて離れていく。

 

 

 

よくあることと言えばよくあることだけど

 

その変わり身の早さにびっくりするよね。

 

 

 


いつも笑顔で楽しそうにしていて優しい人って

 

一緒にいて楽しくて好意を持つし

相手もそう思ってくれてるんじゃないかって安心して思える。

  

「楽しい」「いいよいいよ」「私も嬉しい」

 

そんな好意的な言葉もくれるから
ひとりよがりでもないと思える。

 


それなのにある日突然告げられる。

 

「これが嫌だった」
「私は楽しくない」
「ずっと我慢していた」

 

 

これまでのことは全て自分の思い込みで
ずっと相手に我慢をさせていたと知らされる。

 


ずっと気づけなかった自分にも情けないし

 

これまで自分だけ満足していて
相手に我慢をさせていた罪悪感も大きいし

 

一緒に過ごしてきた今までの大事な時間すべてが
無意味だったと思わざるを得ない。

 


本当に晴天の霹靂で呆然とするよね。

 

 

 

 

 

常識的で正しいことを言っていて
冷静で論理的で頼りがいがあって
優しく思いやりがある人。

 

最初は

なんてすばらしい人なんだと尊敬をする。

 


それが
一緒にいる時間が長くなったり
付き合いが長くなってきたりすると、全く違う姿を見せられる。

 

言っていることとやっていることが全然違った。
冷静で論理的ではない時の方が多い。
感情的で人のことを全く考えていない時の方が多い。

 


最初からそんな姿だとしたら、驚かないし、普通のことだけど

 

最初は完璧で素晴らしい姿を見せられて
後になって悪い姿が現れてくると

 

最初に自分に見せていた姿が偽りだったのかと驚き
だまされたような気持ちになってショックを受けるよね。

 

 

 


これね

 

私はどちらの立場にも立ったことがあるから
やる方の気持ちもやられる方の気持ちもよーくわかる。

 


変わり身の早さはさ

 

自分に力が無いって思っていたり
自分は弱いって思っていたり
いつも不安で仕方がないと

 


やっぱり
力がある人のそばにいたいし
有利な方や多数派の方につきたいし
不安をもたらす人から離れたい。

 

そんな自分にガッカリするけど、仕方がない部分もあるよね。

 

 

 

笑顔で愛想を振りまきながら我慢をしちゃうのはさ

 

誰にも嫌われたくなかったり
我慢をしてでも孤独になりたくなかったり
我慢をしてでも愛されたかったりすると

 


そりゃ
自分の気持ちなんて忘れて
必死に相手の機嫌をとる方を優先させちゃうよね。

 

気づかないうちに我慢が限界をむかえて
我慢させられていたと言いたくなってしまうよね。

 

 

 

出会って最初の頃はいい人でいられるけど
時間が経つと難しくなるのはさ

 

最初は何とかして好かれたいから、良いところを出したいじゃない。

 

それがいつのまにか
無理をして理想の自分を演じちゃうんだよね。

 

時間が経つと、もう大丈夫な気がしてきて、演じるのを忘れて
ボロを出しちゃうんだよね。

 


好かれたいから
本当の自分以上の自分を演じる。
だけど長く時間が経つと必ずボロが出てしまう。

 

どうしようもないよね。

 

 

 

そうなんだよ。

 

どうしようもない理由があるから
やってしまうことではあるんだけど

 

結局は自分がすごく傷つくことになっちゃう。

 

 

 

日和見でいると必ず

 

信用を失う。
自分が無くなる。
自分を嫌いになる。

 


無理をすると必ず

 

溜まりに溜まったものがどこかで溢れる。
だましだましきたものがいつかは壊れる。

 


人間は落差に弱い生き物だから

 

できるだけ
自分に落差を味わわせたらいけないし
他人に落差を味わわせたらいけないね。

 

 

 

自分に安心させるためにも
他人を驚かせないためにも

 

いきなり
方向転換したり
断ち切ったり
突き放したり
捨てたりしないで

 

少しずつ変化をして
少しずつ伝える努力が必要だよね。

 


自分の力をつけて
自分というものをもって
どっしりとしていきたいよね。

 

 

自分にも他人にも

いきなりびっくりさせて傷つけることは

やめていきたいよね。

 

 

 

 

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