逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

ギフテッドは期待を裏切られる


新作のスイーツが出た。

 

大好きなイチゴとカスタード、バニラビーンズ・・・

 

絶対に美味しいはず!
わくわくする。

 


実際食べてみたら、何故かあまり美味しくなかった。

 

ちょっと残念だ。

 

 

 

友人と旅行。

 

パンフレットのホテルは広くて綺麗で
美味しそうな名物が沢山。
行きたかった観光名所に行ける。

 

楽しみ!わくわくする。

 


実際行っていたら
ホテルはパンフレットの写真と違って古い感じ。
名物はそれほど美味しくなかった。
観光名所は壮大な写真と違ってこじんまりとしてた。

 


うーん。
まぁ楽しかったけど残念だ。
写真と実物は違うね。

 

 

 

SNSで出会った人とオフ会。

 

いくつかの写真はすごくオシャレな感じで
つぶやいていることも奥深くて面白くて
趣味の話や価値観もぴったり合う。

 

仲良くなりたい!なれそう!楽しみ!

 


実際に会ったら写真とは全然違うイメージ。
静かで口数は少ないし、話も何だか盛り上がらなかった。

 

実際話すと違うね。

 

 

 

こんなふうに
誰もが

 

知らず知らずに期待を膨らませては
実際に経験をして
その違いにがっかりすることを繰り返していますよね。

 

 

 

想像して期待を膨らませて、ガッカリすること

 

もし

とても想像力が豊かな人が

 

詳細で繊細にイメージを膨らませることを
長い時間、繰り返して期待をどんどん膨らませて

 

実際の経験をしたらどうなるでしょうか。

 

 

 

「ガッカリ」が「大きな絶望」に変わる気がしませんか。

 

 

 


さっきのスイーツの例えで考えてみましょう。

 

 

 

新作のスイーツが出た。

 

自分の大好きなイチゴ、カスタード、バニラビーンズ
大好きな組み合わせのイチゴタルト。

 

画像を見ているだけで美味しそうで

味を想像して楽しんでしまう。

 

口の中に広がる雑味の無い新鮮なイチゴの香り。
イチゴの酸味を包むように
カスタードの濃厚でクリーミーな味がやってくる。

 

甘すぎないカスタードの自然な卵の甘み

後から来るほんの少しのほろ苦さがたまらない。


カスタードの濃厚さに慣れてしまう頃に
またイチゴの香りや酸味がやってくる。

 

美味しさが終わってしまう頃に

最高級のバニラビーンズの香りが鼻を抜けて
また新たなスイーツを味わっているかのような感覚がしてくる…

 

絶対に美味しい!

 


いつ食べようか。いつ買いにいけるか。
ちょっと遠い場所だから先になるな。

 

いつも買う値段の三倍の高級スイーツ。
この仕事が一段落した頃に、ご褒美で食べに行こうかな。
一ヶ月後!楽しみだ。

 

 

あぁ今日も仕事がしんどい。
あのスイーツを食べに行くまで頑張ろう。

 

今日は嫌なことがあった。
もうすぐあのスイーツ食べられるし、忘れちゃおう。

 

楽しみにしながら大変な過ごし

日に日に期待は増していく・・・

 


そして待ちに待った日。

 

やっと夢にまで見たスイーツを食べる。

 


・・・
イチゴがフレッシュじゃない。

 

カスタードが甘すぎる。

 

バニラビーンズがなんだか人工的な香りで舌に残る・・・

 


なんてひどい!
これを楽しみに頑張ってきたのに!
いつもの三倍の値段なのに!

 

言いようのない怒りがこみあげる・・・

 

 

 

外から見れば

 

ただ
購入したスイーツが自分の思う味じゃなかっただけです。

 

ここまで怒って打ちひしがれるのは、変と思われますよね。

 


でもここまでの経緯を知ると
仕方がないような気がしませんか。

 

 

 

想像力が豊かで、長い時間考え続け
目標を目指して夢と希望をもって真っ直ぐに進み続ける。

 

 

そんな特徴を持つギフテッドの人は
小さなことでも大きく絶望してしまうことになりやすいんです。

 


こうして
大きな期待をかけて、大きく絶望をすることを
繰り返してきたギフテッドの人は

 

いつも
全てのことは期待を裏切る
全ての人は期待を裏切る

 

こんなふうに考えてしまいやすくなります。

 

 

 

私自身のことを思い返しても
多くのギフテッドの方の話を思い返しても

 

この特徴のせいで

 

大きな感情に振り回されたり
トラウマになってしまったりして

 

大変な生きづらさに繋がっていたんだとわかります。

 

 

 
それだけでなく

人格形成に大きく関わってしまうのがまた大きな問題です。

 


<自分を守れば守るほど性格は悪くなる①>
<自分を守れば守るほど性格は悪くなる②>

 

で書いたように

 

性格は自分を守るほど悪くなってしまうんです。

 

 

 

これだけ大きな絶望を繰り返したら?

 

どうやって
自分を守るようになるでしょうか。

 

考えてみてください。

 

 

 

 

自分を守るため
もう期待を裏切られて絶望をしないために

 


・人生に期待をしない

 

・何に対しても受け身になる

 

・何も楽しみにしない

 

・先のことは考えない

 

・理不尽なことも、こんなものだと諦める

 

・人は裏切るものだと考え、信じない

 

 

 

自分を守るため
もう期待を裏切られて打ちひしがれないように

 


・期待通りにならないものや人を、正論で悪だと決めつける

 

・期待通りにならないものや人を、正論で未熟だと決めつける

 

・期待通りにならないものや人を、正論で全否定して責め立て
 自分のどこへもいかない感情をぶつけて解消する

 

 

 

どうでしょうか。

 

ギフテッドの方は
こんなふうにして自分を守っていないでしょうか。

 

 

 

この守り方をしていると

 
ギフテッドの長所である

 

熱意や明るさやエネルギッシュな部分、想像力や頭の良さ
粘り強さ、人なつっこさを無くしてしまいます。

 


ギフテッドの才能である

 

真実を見る目や、良いところを見つける目がくもり
批判や断罪に力を使っていくようになってしまいます。

 

 

これでは

残念ですが
ギフテッドは自分の人生を悪い方向にしか向けられないですよね。

 

 

 

自分の豊かな想像力と熱意と考え続ける特徴によって
ギフテッドはいつも期待を裏切られる形になってしまう。

 


いつも絶望してしまいますね。

もうこんな胸が引き裂かれるような思い、したくないですね。 

 

 


絶望はしたくないけれど

 

絶望してしまったのは

そのものが未熟で悪で間違っていると決めるのは早いです。

 

 

 

自分が想像していたものと違っただけです。

 

自分が捉えられていない側面があるだけです。

 

それをそのままで良いという人だって沢山いるんです。

 

 

 

期待をして、それがその通りになることが
全てじゃありませんね。

 


期待が叶わないのは本当に苦しいことですが

 

期待をしてそれに臨むこと自体にも意味がありますね。

 

大きな期待をして
どうすれば自分がその期待に近づいていけるか考え続け、動き続けることが

自分の能力を高めることになります。

 

期待通りにならなかった出来事でも

私たちはちゃんと得られていることがあります。

 

 

 

いつも期待を裏切られ大きな絶望をする私たちは
心がへとへとになりますね。

 

でも自分を守ってしまってばかりでは
ギフテッドらしく生きられません。

 


大きな絶望をした自分をいたわって
その感情をゆっくり受け止めて
ゆっくり回復しながらまた

 

大きな期待をして、そこに自分を近づけようとしながら
懸命に生きていきませんか。

 

 

 

 

 

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