逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

夢が自分の気持ちを教えてくれる

ジーンズをよく履いている人はね
 カジュアルな格好が好きな人なんだよ」

 


今日の夢の中で
私は誰かにドヤ顔で教えていた。

 

なんという
驚くほど当たり前で意味の無い言葉・・・

 


こんなふうに

なんだか意味の無い夢ってあるよね。

 


そもそも夢に意味を求めちゃいけないのかもしれない。

 

 

 

夢診断とかあるけどね。

 

「これが出てきたらこんな意味がある」

 

これってちょっと乱暴じゃない。

 

 

 

人間は睡眠時に記憶を整理するから

 

たしかに

 

夢に出てくるものの中には
その人にとって重要なものもあるかもしれないよね。

 


だけど

 

記憶を整理してるわけだから

 

日中なんとなく目にして、偶然記憶に残っちゃったものとか

 

自分の1日の記憶じゃなくて
その日見たドラマの記憶だったりとかすることもあるかも。

 

あと
寝る前に目にしたものを記憶しやすいから
ただ寝る前に偶然見ただけかも。

 


そんな自分にとって大きな意味も無い、心に残っているわけでも無いものが
夢には沢山登場している。

 

もちろん
自分にとって大きな意味がある、心に残っているものも
夢には登場しているだろうけど


1日の記憶として考えると割合は多くないよね。

 


夢はそんな色んなごちゃごちゃな記憶を
なんとなくのストーリーに仕上げてるだけで
登場したものや、ストーリーには大きな意味は無いんだろうね。

 

 

 

私が夢を見て大事にしてるのは

 

読後感?鑑賞後感?
夢を見た後の気持ち。

 


自分にとって大事なものや、どうでもいいものが玉石混合の夢。

 

でもその夢を見た後の気持ちって
今の自分にとっての素直な感情だと思うの。

 


外から見て
素敵な人と結婚して可愛いお子さんに恵まれて
何不自由ない生活をしていても

 

本人の本当の気持ちは、何だか不満だったり、寂しかったりすることもある。

 


外から見て
多くの人から求められて
多くの人に愛されているようにも見えても

 

本人の本当の気持ちは、寂しくてとても孤独だったりすることもある。

 


外から見て
刺激的な生活で、エネルギッシュでいつも元気で楽しそうでも

 

本人の本当の気持ちは、退屈で空っぽだったりすることもある。

 

 

 

こんなふうに
外から見た姿と本人の心の中は、往々にして違う。

 

 

 

夢もね

 

ハッピーなストーリーだったら
今ハッピーな気持ち

 

悲しいストーリーだったら
今悲しい気持ち

 

こんな単純じゃないと思う。

 

 

 

私の夢の話。

 


気に留めたことも無い、好きではない芸能人や
たぶん実在しない人と
幸せな恋愛をしている夢を見ることがある。

 

好きな人との恋愛の夢ならわかるけど、そうじゃない。
これが本当に不思議なんだけどね。

 


今は恋愛は本当にいらないと思っていたし
寂しさもほとんど感じなかった。

 


だけどこの夢を見た後

 

「なんだこの幸福感。そうそう、恋愛ってこの感覚だった」

 

「いいなぁ。今は恋愛が無くても幸せだけど、あったら
 もっと幸せだなぁ」

 

「この感覚を思い出したら、なんだか寂しくなったな」

 

と思った。

 


それで
あぁそうか。

 

確かに
わざわざ出会いを探したり
夢中になれるほど好きでもない人と付き合ったりするほど
無理に恋愛をしたいと思っていないけど

 

私は全く恋愛したくないわけじゃなかったんだなぁ。

 

1人でも全然寂しさを感じない自分に少しガッカリしてたけど
私の中にちゃんと少しの寂しさはあったんだなぁ。

 

こんな気持ちに気づいた。

 

 

 


もう長く一緒にいて
いつも近くにいてくれるのが当たり前になっている友人が
なんと高い高い塔から落下して死んでしまう夢をみた。

 

夢でも絶叫して、目が覚めても泣いてた。

 


落ち着いてから
夢だったと安堵した後出てきた気持ち。

 

「あぁ夢で良かった。友人が生きててくれて良かった。
 そうだな。生きててくれることって当たり前じゃないよな」

 

「本当に絶望した。自分の人生も終わった気がした。
 私にとって無くてはならない人なんだな」

 

「死んだと思った時、これまでの思い出が走馬燈のように溢れてきた。
 忘れていたこれまでの思い出もあったな」

 


そして

 

友人が元気でそばに居続けてくれることは奇跡でありがたい。
とてもあたたかい気持ち。
当たり前じゃない事を忘れちゃいけないな。

 

友人を大事だと思っていたけど
失ってみたら、どれだけ大きな存在だったか。
失いたくない。大事にしたい。

 

友人との時間は幸せな時間だった。
日常をなんとなく流してしまうけど
思い出ひとつひとつが本当はすごく大切だったな。

 

こんな気持ちに気づいた。

 

 

 


あと

 

子どもの頃の虐待されていた頃のストーリーを見たりする。

 

見た後
こんな夢を見たら何とも言えない後味の悪さや
嫌な気持ちになりそうだし

 

怖さや情けなさ、不安や恥のような
その頃の気持ちが戻ってきそうだけど、違った。

 


「あぁ、この感じ。この感覚でずっと生きてたんだった」

 

「そうだ。思い出した。あんなこともあったな。
 私は悪くなかったじゃないか。」

 

「あの時は抜け出せないと思っていたけど抜け出したんだ。
 今のこの生活、私にとっては奇跡なんだよな」

 


昔の自分がとてつもなく愛おしくて
じんわりと胸があったかくなって

 

昔の自分の全力な生き方に
かなわないと背筋が伸びて、誇らしくなって

 

昔の自分の頑張りのおかげである今の幸せに
大きな感謝が押し寄せる。

 


こんな嫌な夢なのに、見た後の感情はこんな感じ。

 


この感情こそが
私の今の本当の気持ちを表していると思う。

 

 

 

これらを夢診断みたいなのに当てはめたら

 


恋愛している夢を見たら
→私は深層心理で恋愛したいという気持ちを抑圧している

 


友人が死んだ夢を見たら
→深層心理で友人を憎んでいる

 


幼少期のトラウマの夢を見たら
→トラウマから回復していない

 


なんてなりがちじゃない。

 


こんなのとんでもないよね。

 

 

 

だから夢はさ

 

見た後、思い返して

 

じーっくりと感情を感じてみてほしい。

 


忙しい日常では気づかなかった気持ち

 

現実では感じるのが難しかった気持ち

 

目の前に突きつけられたら認められなかった気持ち

 


「自分は不満だったんだ」

 

「自分は我慢していたんだ」

 

「自分は怒りを持っていたんだ」

 

「自分は悲しかったんだ」

 

「自分は怖かったんだ」

 

「自分は愛していたんだ」・・・

 

 

 

こんな感情を感じられるはず。

 


みんなは今日は
どんな夢を見て、どんな気持ちになった?

 

 

 

 

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