逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

自分に賭けてみたらどうだろう

ハサミが見つからない。

 


あぁ嫌な瞬間。

 


ADHDの傾向がある人は
人生で何回
ハサミが見つからないという苦々しい思いを持ってきただろう。

 


ハサミが必要な時というのは、だいたい何かを早く開封したい時だ。

 

その情熱が邪魔される
思い通りに事が運ばない・・・

 

ハサミが見つからない時の
私の般若のような顔はとても人に見せられない。

 

 

 

困難があるところには必ず私の工夫あり。
(今私が作った名言)

 


ある時期から
必ずハサミを二つ置いておくことにした。

 

これは人からずいぶんと笑われたが
とてつもない効力を発揮した。

 


一つをどこかに置きっ放しにしたとしても
所定の位置にもう一つのハサミがある。

 

二つともどこかに置きっ放しにしたとしても
狭い家でハサミが二つ放置されていれば見つかりやすい。

 


なんということでしょう。

 

天才・・・

 

 

 

私はこんなふうに
必要な時に、その物が無いという状況が極端に苦手。

 

そのため
だいたいの物はストックを欠かさない。

 
ストックは収納をとるから
代用になるものを用意しておくということもお勧めだ。

 


例えば


普段は小さなサイズの食品ラップを頻繁に使う。
大きなサイズはめったに使わない。

 

小さなサイズだけ使っているとたまに不便もある。
でも、めったに使わないから買っておくと邪魔な気もする。

 


しかしだ
面倒でも、両方用意して使い分ける。

 

小さなサイズのラップが無くなった!
なんとストックも無い!

 

なんて時に大きなサイズのラップがあったら・・・
ほら安心。

 

 

 


キッチンペーパーで
料理から猫のトイレ掃除から洗面台の水拭き
顔の化粧水パックなどをしていた。

 

用事の度にキッチンまでペーパーを取りに行くのも大変だ。
これだけ大活躍なので
キッチンペーパーが切れたときの大打撃は計り知れない。

 


そこで猫のトイレ付近、洗面台にペーパーを常備。

 

ほんの少し場所はとるけど、使いたい時にすぐ使える。
どこのペーパーが切れてもどこかのペーパーで代用できる。
ほら安心。

 

 

 

なんか当たり前のことを言っているな・・・

 

とにかくつつがなく日常生活を送る上での保険をかけたい。
私はそう思っている。

 

 

 

だけどですよ。

 

それ以外のところでは
保険ってかけないほうがいいことも多いと思う。

 

 

 

何ていうか保険をかけると

 

まどろっこしいような感じで無駄の多いような気がする。
甘えが出て、自分の力が発揮できなくなるような気がする。

 

 

 

危機管理は大事だ。

 

でも危機管理に人生の多くの時間を費やしてしまってやしないだろうか。

 


ありとあらゆる危険を想定してじっくりと考える時間。
そして不安になって怯える時間。
それに対して何が出来るかを考える時間。
考えを行動に移すまで重い腰を上げるまでの時間。

 

大変な時間。

 


私も絶対に味わいたくない危険に対しては
強迫的に危機管理をする方なので気持ちは分かる。

 


でもそれ以外は
どちらかというと面倒くさがりの性格が全面に出て

 

面倒くさい→このくらいの危険なら何とかなる→賭けよう

 


どんなリスクがあるか分かっているけど
面倒くさいよりはマシだからやってしまおうと思う。

 

 

 

まぁ実際想定したリスクが起きて
泣くことになることもあるけれど

 

そんなことは本当に稀で
実際は賭けに勝ち
「ラッキー!やってしまって良かった」

って結果になることの方が圧倒的に多かったな。

 

 

 

たまたま運が良かっただけかもしれないから
あんまりオススメは出来ないけれど

 


受験とかも
保険をかけて何校も準備するぐらいだったら
一校に絞る、あるいは滑り止め一校だけ。

 


何かをやる時に
ダメだったときの保険をかけると本気が出ない。
その保険のために少しでも気力を使うのも嫌。
それだけに全てをかけて、ダメだったら全て終わり、諦めましょう・・・
という状況に敢えて自分を置く。

 

そうすると追い詰められた私は死ぬ気でやるようになる。

 


ただ面倒というか
無駄なことをしたくないという気持ちが先走って
一つのことに賭ける癖があったのだけど

 

私は敢えてそうやって
自分を追い詰めることを好んでいたのかもしれない。

 

 

 

何が良いかは分からない。
リスクをとれない状況の人もいると思う。

 


だけど
ちょっと恵まれた状況にいたり
まだまだ時間がある若者だったり
大変な状況だけど失うものがそもそもない人などは

 

保険をかけずに
何かに賭けてみる経験をしてみてほしい。

 

 

 

人生の時間を無駄に出来ないという思いの人は
ショートカットが出来る。

 

保険がないからこそ
自分も知らなかった自分の力が湧いてくる。

 

 

 

ぜひ
自分の人生の時々で
保険よりもリスクをとって上手く乗り越えていってほしい。

 

 

 

 

関連記事

 

 

www.lilcafe-colony.com

 

 

www.lilcafe-colony.com