みなさんには黒歴史はありますか?
私はというと
黒くない歴史を探すのが大変です。
私の沢山の黒歴史のうちシリアスなものは
自叙伝に書いてきました。
しかし
シリアスではない黒歴史も山ほど浮かんできています。
でもこれは
自叙伝に書いたら空気感がおかしくなる・・・
葬り去るのももったいない・・・
ということで
もったいないので私事で書いていこうと思います。
誰だって若い頃は
自分だけがカッコイイと思い込んでしていた恥ずかしいこと
あるでしょう。
・おかしなほど目立ちたがり屋
・思い込みが激しい
・人の言葉を聞き入れない
この3つを兼ね備えた人物は
そんなことが沢山あるはずです。
そうです。
どうも私です。
冷静に思い出してみると
恥ずかしくて顔が赤くなる。
でもジワジワと自分の滑稽さに面白くもなってきて
吹き出してもいる。
若い頃の私の頭の中は
「どうやって一番目立つか」
しかなかった。
世の中の人は
常識を持ち
TPOをわきまえて
自分の衝動をコントロールしながら生きている。
これがズッポリ抜けていたから
多くの人が
ルールを守って
奇抜な恰好をしない
奇妙な行動をとらないことを
「みんな目立つことを恐れているチキン野郎だ」
「卓越したセンスが無い凡人が」
「生きることに情熱を持たないなんてダサい」
こんなふうに考えていた。
あぁ痛い痛い。
学生時代の私がダサいのは
学年で一番
スポーツが出来るとか
頭が良いとか
可愛いとか
オシャレとか
面白いとか
正攻法で目立つことが出来なかったから
「情熱と勇気と個性を持つものがスゴイ」
みたいな妙な信念を作り上げて
ただ変に目立つことを必死にやってたところ。
これ書こうかな。
いややめようかな。
みなさんも恥ずかしいことをしてきたと思うけど
私のこのエピソードを超える人はいないと思う。
ええい。もう書いてしまおう。
中学生の頃
普段は同級生の制服姿しか見られないから
私服を着る機会にどんな服を着るかっていうのは
とても重要なことだった。
いつも制服だから
私服がオシャレだったら一気にその子の株は上がるし
逆に人気者でも
ダサかったら人気が落ちてしまったりする。
だから私は
私服を着る機会にかける情熱は大きかった。
うちの環境では
私の好きな洋服は買ってもらえないから
おしゃれな友人の可愛い服や
ヤンキーの友人の大人びた服を貸してもらうことが多かった。
修学旅行に行く日がやってきた。
修学旅行は何日も私服を披露する。
宿泊する場所で学年みんなが一堂に会する。
目立ちたくて仕方ない私のテンションはマックスだ。
「何とかしてあっと言わせてやりたい」
この時点でもうおかしい。
修学旅行の服を選ぶのに
中学生女子はモテを意識したりするのが普通じゃないか。
「あっと言わせる」
「一泡吹かせてやる」
こんな言葉が日常的に頭にある中学生女子。
それはそれはおかしな雰囲気だっただろう。
修学旅行の私服だが
様々な経緯があり
養父から自分で買ってきてもいいと許可がおりた。
好きな服を自由に買える!
これが地獄への入り口だ。
その時
同じように少しだけ目立ちたがり屋のまさみちゃんと仲良くしていた。
二人で流行最先端の服を買いに行こう!
と原宿の竹下通りに行くことに。
今でも覚えている。
竹下通りに降り立ったとき
自己愛が爆発した。
「私たちは最高にイケてる中学生」
そんな気持ちだっただろうか。
当時盛り上がっていたタレントショップを見て
心の中で
「うぉぉぉ!これがのりピーグッズ!」と思っていたけれど
格好つけて
「ふぅん。」と何でも無いふうに見せる。
そうやって平静を装いながら
まさみちゃんとブラブラと歩く。
ふと
私の目を釘付けにした洋服が!
「まさみちゃん!あれ!」
「すごい!」
その時期
大人に流行っていたデザインの服だ。
二人でそれをつかんでいると
店員さんが
「似合うと思うよ。着てみなよ」
と試着をうながす。
いたいけな中学生。
もう罠にかかっている。
店員「おねえさん似合うよ」
私「えぇ・・・」
(大人の人におねえさんって呼ばれちゃった)
(色んな人を見ている洋服のプロの店員さんに似合うって言われた)
まさみちゃん「みゆちゃん似合う!」
「でも修学旅行で大丈夫かな」
店員「中学生?大人っぽいね」
「修学旅行の服?これはみんな釘付けだよ」
私(!!!みんな釘付け!!)
「買います」
わかりやすい。
わかりやすい罠にはまっている。
店員は無知な中学生に買わせるためだけの接客をしている。
なんて馬鹿な私。
「みゆちゃんあれ先生になんか言われないかな」
「外は歩けないよね。何日目に着るの」
目立ちたがり屋のまさみちゃんですら心配する服だ。
私は
「私服自由って書いてあったじゃん。先生に何も言わせない」
「ホテルの夕食の時に着る。」
どんどん痛さを増しながら
勝負服を携えて修学旅行の日を迎える。
ホテルの夕食で
私は颯爽と登場した。
店員さんの言うとおり
全員釘付けだ。
生徒全員。
先生も。
ホテルの従業員も。
気持ちが良い!
全員が私を見ている!
私が修学旅行で着ていたのは
当時ジュリアナ東京で一世風靡したボディコンだ。
体にピタッとフィットするタイツのような生地。
しかも私が選んだ色は目が覚めるようなサムライブルー。
完璧主義の私はそれを遺憾なく発揮。
しっかりと真っ白な太いベルトでウエストをマークし
その当時、中学生は絶対に履かないストッキングもちゃんと履いて
足はテカテカとしている。
そしてその時の私の髪型は
ちょうどロングのワンレン。
とんでもない恰好ではあるが
完全に着こなしてしまっている。
店員さんは
「似合っている」
「みんな釘付け」
嘘は言っていない。
ただ一つ
「修学旅行で着たらおかしな人だよ」
とは教えてくれなかっただけだ。
先生はどんなリアクションだったのかというと
「竹田・・・派手すぎないか」
だけだった。
あまりに行ききっていた私に
上手く怒れなかったようだ。
あとで修学旅行の写真が貼り出され
そのときにやっと
自分がとんでもないことをしでかしたと知る。
食事風景
生徒の中にコンパニオンが混じってる。
先生と映った写真。
修学旅行じゃなくてクラブだ。
このあと私は暗黒の中学生生活を送ることに・・・
と思いきや
何事もなかったように
私はみんなと楽しくすごし
誰もボディコンの話に触れることは無く
なぜかその後男子数人に告白されたり。
あのボディコン事件は
同級生の頭の中でどう整理されているのか
いまだに分からない。
私の黒歴史
修学旅行でサムライブルーのボディコンに白い太いベルトをして堂々とした。
この黒歴史を超える恥を持つ方
いたら是非聞かせてほしい。
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