あなたの強みは何だろう。
誰にも負けないと思う所はどこだろう。
こう聞かれると
誰もが凄いと思うようなことを答えなければ・・・
本当にあると言ってもいいのだろうか・・・
そんなよく分からないプレッシャーで
なかなか答えづらい。
だけど私はこう思う。
その人だけの強みというのは
説明するのは簡単では無いし
一見して強みには見えない部分にあるんだと。
恥ずかしながら
私が自分で誰にも負けないと思うところ
自分の強みだと思い浮かぶところを少し挙げてみよう。
・色んな系統の人と仲良く出来る
・人に何て言われようと自分が良いと思ったらそれを貫く
・何も鵜呑みにせず、いつも疑問を持っている
・自分以外の人がみんな凄い人に見えるので
人に敬意を持っている
どうだろう。
どこが強みなんだと思われるような
どちらかというと欠点と言えなくもない所だったりする。
そう。
今挙げた私の強みは
ずっと私自身が嫌だった部分で
人からも否定されてきた部分だ。
私はずっと
どこのグループに所属しても居心地が悪く
一つのグループにとどまっていることが辛かったので
クラスの色んなグループに顔を出していた。
それを節操が無い、八方美人、どんな人か分からないなど
悪く言われることが多かった。
中学ではオタクの人、ヤンキーの人
高校では理系の人
大学では音楽をやっている人や体育会系の人と仲良くなり
大人になってからは
ギャルや美容師やアパレルの人と仲良くなった。
そんな自分は全てにおいて中途半端で
訳の分からない、自分のない、定まらない
どこにも所属できない人間だと思っていた。
ところが
カウンセラーになってこれが強みになった。
「あの人は系統が違うから仲良くなれない」
なんて言葉をよく聞く。
体育会系の人は文化系の人と話すときに
音楽系の人は体育会系の人と話すときに
抵抗をもつかもしれない。
その人の所属している場所を感じ取って
最初から合わないと決めつけたり
阻害されたような気持ちになってしまうことがある。
私は系統は意識しない。
年齢も性別も好きなものも、親しくなる上では全く関係ない。
私は
どこにも所属できなかったからこそ
自分の所属が分からなかったからこそ
多くの人が私に抵抗を持ちづらいし
私は多くの人を受け入れやすかったのかもしれない。
こんなことが強みになるだなんて全く予測できなかった。
他にもある。
私は多くの人がこうだということに
いつも賛成できなかった。
なぜ何の疑問も持たずに、全員が正しいと言っているのか
なぜ目的もなく、それをやらなければならないのか
なぜ何の説明も無く、従わなければならないのか
何故、何故、ばかりで
頭の中はいつも混乱していた。
いつも私は
私以外の全員が向いている方向を向くことが出来ず
疎外感や劣等感を持っていた。
「なんでなんで」
「でもでも・・・」
ばかり言って素直に従わない私は厄介者扱いされる。
自分でも
頑固で協調性が無くて人に嫌な思いばかりさせる
自分の性格の悪さにほとほと参っていた。
ところが大人になって
自分の思っていることを
上手く言葉に出来るようになり
口に出すタイミングを計ることができるようになり
人に上手く伝えられるようになってから
これが強みに変わった。
自分がいつも「なぜ」と物事に理由を求めていたので
人に何を勧めるにも
どんなメリットがあるか
どんな結果がもたらされるか
どんな仕組みになっているか
自分に都合が悪いことであっても
責任をもってしっかりと説明する癖がついた。
人に心から納得して行動してもらえるようになり
人から信頼されるようになった。
「なぜ」を自分に対しても同様に向けていたので
いつも自分の中にある矛盾やずるさを見つけて
自分をごまかすことがどんどん減っていき
自分に対して誠実にいられるようになった。
まさか
こんなに「なぜなぜ」と思い続ける面倒な癖が
人や自分に誠実でいられるという強みに変わるとは思わなかった。
まだまだこんなエピソードは沢山あるけど
とりあえずここまでで。
とにかく
人や自分自身が弱みだと思っていたところが
今の私の誇れる強みに変わったということを伝えたい。
自分の弱みは
見方によっては強みに変わる
洗練していけば強みに変えられる
自分だけの強みは、弱みの中に眠っている。
だから
強みはもう分かっていると思っているあなたも
強みなんて自分には無いと思っているあなたも
もしかしたら
あなただけの強みはまだ眠っているかもしれない。
人に理解してもらって感嘆してもらえるような強みじゃなくても
本当の強みはそんなものかもしれない。
どうか
自分の弱みを否定せず可愛がってみてほしいと思う。
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