ちゃこの鼻の腫れが出てから
癌と発覚してからも
一日中鼻腔腫瘍について調べていました。
鼻が腫れるまでに鼻血が出ていなければ
リンパ腫である可能性が高い。
リンパ腫であれば
もしかしたら寛解の可能性がある。
腺癌や扁平上皮癌の場合
抗ガン剤はほとんど効果がないし
放射線治療でも余命はわずかしか延びない。
余命1~2ヶ月の覚悟が必要。
ちゃこは鼻血が出ていなかったから
リンパ腫かもしれない。
でも
主治医はリンパ腫ではないと言っています。
余命1~2ヶ月・・・
受け入れられない。
鼻腔腫瘍の最期は
顔がとてつもなく腫れる。
原型をとどめないぐらい。
ちゃこの顔が分からないぐらい腫れてしまって
私はちゃんと見ていられるだろうか。
そんな痛みに耐えるちゃこを
見ていられるだろうか。
癌の種類を特定する検査結果を待つ間も
ちゃこの鼻の腫れはどんどん大きくなっています。
それでも
主治医はなにもしようとしてくれません。
私はたまらなくなって
検査結果が出る前に
何か出来ることがないか
始めてほしいとお願いしました。
そうしたら
ピロキシカムという薬が処方されました。
これは抗ガン剤ほどの効果はないが
扁平上皮ガンなどの進行を抑えたり
痛み止めの効果があるものです。
痛み止め・・・
ガンは痛いの?
ガンは痛みがないんじゃないの?
そう思いました。
調べたら
鼻腔腫瘍は痛みを伴うとのこと。
ちゃこは痛かったのか。
痛みがあるなんて。
それなら何で
私が言う前に
早くこの薬を出してくれなかったんだろう。
そんなふうに思って悔しくて泣きました。
このとき私は
すでに主治医に不信感を持っていました。
とにかく
後手後手に回る感じがしたから。
それだけではありません。
今年だけでも2回も
ちゃこのくしゃみが主訴で
ここの病院を訪れていたんです。
明らかにくしゃみが多かったので
「どんなに掃除をしてもくしゃみがでるんです」
「くしゃみの回数が明らかにこれまでと違うんです」
そう訴えると
私の心配をよそに主治医は
元気があって食欲があれば大丈夫。
くしゃみはハウスダストだけでなく寒暖差でもおきる。
心配しすぎだ。
鼻で笑うように言われました。
鼻で笑われた感じは
私だけが思ったのではなく
一緒に診察に同席していた友人もそう感じていて
「心配しすぎだったね」
「恥ずかしいね」
と言いながら帰ったんです。
この出来事が誤診かどうかは分かりません。
鼻腔腫瘍をくしゃみの段階で疑うのは難しいと
理解はしているので
そうではない可能性もあります。
稀な病気だから診断は難しい。
見過ごすこともあるかもしれません。
だけど
「まれなことだけど鼻腔腫瘍の可能性がある」
と教えてくれたら自ら検査に行ったのに。
あそこまで
「病的に心配性な飼い主だ」と扱われなければ
私はセカンドオピニオンを求めたのに。
あのとき発見していたらきっと全然違った。
そう思ってしまうんです。
私は普段から
本当に猫をよく見ていました。
猫を飼ってから
仕事以外はほとんど家にいて
友人とも家で過ごして
旅行も行かず
猫ばっかり見てきました。
猫が何が嫌で何が嬉しいのか。
今日は機嫌がいいのか悪いのか。
今日は体調はどうなのか。
毎日詳細に様子を見ていました。
だから
ここまで発見が遅れたせいで
ちゃこを亡くしてしまうことが
悔しくて悔しくて仕方がなかったんです。
その後
ちゃこの癌の種類が分かったと連絡がありました。
リンパ腫でした。
本当に嬉しかった。
飛び上がって喜びました。
絶望の中に小さな光が見えました。
リンパ腫なら寛解できるかもしれない。
余命が2~3年まで延びるかもしれない。
最低でも1年はもつかもしれない。
もう2ヶ月で死んでしまうんだと
覚悟を決めていて
本当につらかった。
だけど希望が出てきました。
癌と戦おう。
ちゃこを苦しませるなら
余計な延命はしたくないと思っていました。
でもリンパ腫なら抗ガン剤が効きます。
猫は抗ガン剤の副作用が出づらいようで
もしかしたら苦しまないかも知れない。
とにかく
一刻も早く始めようと思い
結果を聞いたその日に
そのまま抗ガン剤治療をしました。
主治医に説明を受けました。
12週やる必要があると言われます。
ここの病院は
抗ガン剤は1回3~4万円で12回・・・
恥ずかしいですが
このとき
それだけ私は医療費を払えるのか
不安でした。
抗ガン剤治療後
ちゃこは戻ってくると
普段どおりすごく元気でした。
嬉しくて涙が出ます。
でも抗ガン剤は
直後に副作用がでるわけじゃないんですね。
このあと痛いほど知ることになります。
かかった費用
〇10月4日
内服薬 1,944
病理組織検査料 16,200
計 18,144
〇10月7日
再診療 864
抗癌剤術前検査 5,400
抗癌剤 23,760
内服薬 2,041
計 32,065