逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

頭の良い人の困難②-木を見て森を見ない-

頭の良さを上手に使えていない人は

 

全体像を捉えづらい傾向があるようです。

 


頭の良い人は
思考をするときに
真面目に集中して考える傾向がありますよね。

 


このような思考の仕方は

 

深く物事を考えられるのですが
狭い部分に限定してしまいがちです。

 

視野が狭くなってしまうんですね。

 


このような状態に陥ることは、誰にでもあります。

 

本人に
全体の一部分を見ているという自覚があればいいんです。

 


でも
<頭が良い人の困難①-自分は間違っていないと思いこむ->
で言ったように

 

 

頭の良さを上手に使えていない人は

 

この状態で
自分は間違っていないという信念もあるので

 

「自分の見えているものが全て」
と思いこんでしまうんですね。

 

 



視野が狭くなってしまっても

 

人からの助言や情報を得ることによって

 

違う角度から見ることが出来たり
視野を広げることが出来るのですが

 


頭の良さを上手に使えていない人は
人の言葉を受け入れ難いので

 

「自分の見えているものが全て」
から抜け出せません。

 

 

 

まだあります。

 

頭の良い人は
とにかく1人で考え続ける傾向があります。

 

多くの人が
面倒になったり疲れたりして考えることをやめるところでも

 

視野が狭くなっている状態で
いつまでも同じところで、じーっと考え続けます。

 


そして無意識に

 

「これだけ考えたんだから、この考えに間違えはない」

 

と思ってしまい

 

余計に
「自分の見えているものが全て」
という信念を強くしてしまう。

 

 

 

どうですか。
思い当たることありませんか。

 


ずっと同じところでぐるぐる考えているのに
考えることをやめられなかったり
その考えが正しい気がしてしまったりしますよね。

 

 

 

必死に考えているときは
絶対にこうだ!
と思っていたのに

 

冷静になって考えると
思いこみだったり
見落としがあったりしますよね。

 


頭では違うと
もう分かっているのに

 

ぐるぐる考え続けたせいで
こびりついた考えがとれなかったりして
つらいですね。

 

 

 

さて
「自分の見えているものが全て」
という信念は

 

どんな大変なことをもたらすか分かりますか。

 

 

 


「自分の見えているものが全て」

 

(狭い世界で)全てを知り尽くしている気分

 

→無知を知れず、さまざまなことを学べない。
 謙虚さがない。
 

 

 

 

「自分の見えているものが全て」

 

(目の前のことしか見えていないのに)
ちゃんと考えて全てに対処していると思っている

 

→長期的に考えられず、その場しのぎの行動ばかり。
 努力が実を結ばない。

 

 

 


「自分の見えているものが全て」

 

(一部分しか見ていないのに)
自分や人、物事を把握していると思っている

 

→自分や人が分からなくなり、決めつける。
 自分の才能を発揮できなくなる。
 人を不自由にし不快にする。
 

 


こんなふうに
一部分だけを見ると間違っていなくても
全体を見ると違う
全体を見ると意味が変わってくる

 

そんなものが沢山あるんです。

 


それなのに
一部分だけを見て
「ほら、間違っていない!」
と主張し続けてしまう。

 

確かに
一部分だけ見ると間違っていないので

 

自分は間違っていない
人の言葉を受け入れない
という人は

 

いつまでたっても
狭い視野を広げられないんです。

 

 

 

だから頭の良い人は
もう一段階
頭を使いましょう。

 

 

 

「自分が見えているものに間違いはない」

 

これ
本当ですか?

 

見落としがあったり
360度全体から見ていないことはありませんか。

 

 

 

「自分の知っていることに間違いはない」

 

これ
違いませんか?

 

確かにあなたの知識は正しくても
まだまだ知らないことはあるんじゃないでしょうか。
最適な答えはまだ残っているんじゃないでしょうか。

 

 

 

「原因と結果を自分は全て分かっている」

 

これ
本当ですか?

 

それも一つの要因かもしれませんが
もっと理由があるはずです。
結果と思っているものはまだ過程じゃないですか?
まだまだ先があることを分かっていないことはないですか?

 

 

 

どうですか。
いくら正しくても沢山知識があっても
全体を捉えられなければ
間違ってしまうんです。

 


いくら頭が良くても
努力をして知識を詰め込んでも

 

私もあなたも
絶対に穴だらけなんです。

 


あなたがしたいことは

 

自分が正しいと思いこんで
一瞬楽になることより

 

「沢山のことが知りたい」
「もっと広い世界を見たい」
ことだったはずです。

 


自分が狭いところにいて狭い部分を見ていることを知って
頭の良さを生かしていきましょう。

 

もっと広い世界を楽しんで
もっと自分をどこまでも広げていきましょう

 

 

 

 

 

関連記事

 

 

lilcafe.hatenablog.com

 

 

lilcafe.hatenablog.com