逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

忍耐力がない人はもう忍耐をしすぎている

あなたは忍耐力がありますか?

 

あると言える人は少ないんじゃないでしょうか。

 



このブログを読んでいる人は
愛着障害や発達障害などの何らかのハンデを抱えている人ですよね。

 

このような人は忍耐力がない

 

これは多く知られていることですね。

 

 


専門用語では
欲求不満耐性が低いと表現されます。

 

欲求不満に耐えられない未熟な状態だと捉えられています。

 

確かに
じっと耐える経験を重ねるうちに
それが身につくということもあります。

 


でも私はこの考え方は十分じゃないと思うんです。

 

 

すでに沢山の我慢をしている人と我慢が少ない人

これを同列に比較するのはどうでしょうか。

 

 

もう我慢の限界の状態の人に

さらに我慢をさせようとすればすぐに根をあげる

 

我慢が少なく人に

我慢をさせようとすればかなり我慢できる

 

当たり前ですよね。

 



「自分は我慢が足りない」

そう自分を責めている人は

今もうすでに沢山我慢してしまってるということに気づいてください。

 

 

だからといって我慢できないと困りますね。

 

ダイエットや筋トレ、勉強や自己実現 …

自分を高めるためには我慢が必要です。

 

 

 

じゃあ

すでに我慢しすぎていて我慢できない人は

どうしたらいいでしょうね。

 

 

私が考えるのは

 

「忍耐を適切なところでできるようにする」



 



これを説明していきます。

 

先ほど言ったように

忍耐ができない人は忍耐力の無い未熟な人

忍耐ができる人は忍耐力がある人と考えられがちです。

 


でも実は

忍耐ができる人というのは

その忍耐が必要な場面以外では、忍耐をしていないんです。

 


一見して「忍耐」に見えることも

 

「無意識」に習慣で続けていたり
「楽しいから」「やりたいから」やっていたり
「目標に向かって一心不乱」に集中していたりして

 

忍耐という忍耐はしていないんです。

 

 

だから
いざ忍耐が必要となった時に
じっと忍耐ができるんですね。

 

 

 

忍耐ができないとされる人は

 

そもそも
「忍耐」が必要とされる場面が多く、日常的に忍耐をしています。

 

 

生まれつき普通とはかけ離れた特徴があるので

我慢をして合わせている

 

生まれつき敏感で日常生活に不快な刺激が多く

我慢が多い

 

生まれつき感情豊かで感情を表に出して失敗しないように

我慢をして押さえつけている…

 

 

普通に生活しているだけで我慢でいっぱいです。

我慢してしまうのは仕方ないと思いませんか。

 

 

改善できるとすれば

 

人から浮いていても気にしないようになる

行動的になって刺激を多く受けて鈍感になる

感情は大きくても気にせず出していく…という感じで

 

なかなかハードルが高く今すぐには難しいです。

 

 

 

今すぐできることは認知を変えること。

 

 

忍耐ができない人は

多くのことを「忍耐」に変えてしまうクセがあるはずです。

 

 

 

 例えば

 

一般的に正しいとされることを考えずにやる。


これでは

自分が良いと思う、やりたいと思う気持ちを押し込めて
忍耐をすることになります。

 

 

自分の気持ちに従って、選択する

時に、自分の目的の為に一般的に正しいことも選択する

 

自分の頭で考えて行動を選択すると、忍耐ではなくなりますよね。

 

 

 

 

全く変化の無い毎日を送ること

変化を見過ごして退屈を感じること


それは人間の慣れの性質上「忍耐」になってしまいます。

 


変化は怖いですが常に新しいことを少しでも取り入れる

小さな変化に気づいていく


これだけで忍耐は減っていきます。

 

 


「つらい」「嫌だ」「苦しい」…


そんな自分の弱音を否定して押し込めると「忍耐」になってしまいます。

 


つらいものはつらい、嫌だ、苦しい

それは当然の気持ちだと解放する

 

忍耐は減っていきます。

 

 


私は恵まれない環境で不幸だ

私はハンデがあって不幸だ

私は運が悪い…

 

こんなふうに自分を惨めにする方向に考えると
「忍耐」になってしまいます。

 

恵まれない環境でも自分はよくやっている

不運でもやれることはまだある


こう考えると、忍耐は減っていきます。

 

 

 


忍耐を減らしていくことは
とても難しいことですが

 

まずは自分がどれだけ
ずっと「忍耐」をしてしまっていたか気づきましょう。

 


そして
ずっと「忍耐」をしてしまっていたから
大事なところで「忍耐」ができなかっただけ

 

自分は忍耐力が無いわけではなかったと確認してほしいんです。

 

 

これ以上忍耐をするのではなく


大事なところで「忍耐」ができるように
忍耐を減らしていくコントロールしていきましょうね。

 

 

 

 

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