逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

手に入れられる喜びを高める

人間は慣れる生き物ですね。

 

さまざまな厳しい環境下でも
めまぐるしい変化にも
適応していけるように出来ているんですね。

 


でも実は

この適応力は

幸福感に関しては害でしかないんです。

 

 

 

 

幸福感を高めるには

 

この適応力の「慣れ」を
どう克服していくかにかかっています。

 


例えば

 

 

欲しいものを手に入れたのに
思ったより喜びが湧かないし喜びが持続しない

なんだか寂しい… 

 

こんな経験ありませんか?

 


子どもの頃は
欲しいものを手に入れた時の喜びようったら無かったですよね。
いつまでも喜びが止まりませんでしたよね。

 

 

思い出しますね。

 


小学生の頃
自分のお小遣いで買った
カワイイ、カッコいい文房具。

 

嬉しくて何度も手に取ってみては使う時を楽しみにして
友達に見せるのを楽しみにしてワクワクが止まらなかった。

 

 


中学生の頃
修学旅行のために買った
ちょっと背伸びをしたオシャレな服

 

汚れないようにと大事に大事にして
それを着る度に自信がみなぎるようで
気に入って何度も着たりして。

 

 


大学生、社会人になりたての頃
無理をして高い物やブランド物を買って
天にも上るような気持ちで

憧れのものを手に入れたのがとても信じられない…

 

 

 

それなのに
大人になると

 

高い物を買うのはきついけど
無理をすれば買えるという感覚になり

 

どうしてもコレがほしいという情熱が無くなり
流行によってどんどん欲しいものが変わっていく。


欲しい物をずっと思い続けることはなくなってしまいました。

 

 

みなさんも同じではないですか?

 


かなり高いものや
すごく欲しいと思っていたものを買っても
すぐに冷めてしまう。

 

 

子どもの頃と同じ喜びがほしくて

 

もっと高いもの
もっと欲しいものを手に入れようと躍起になってしまったり。

 

 

 

 

セレブな人はまさにこの状態に見えます。

 

興奮を得られないから
より高いものを求めるようになったり

希少なものを求めるようになったり

 

自分では喜びを得られないから
人に自慢して喜びを得るようになったりして。

 

 

 

次々と恋人をとっかえひっかえする人も
これと同じメカニズムだと思うんです。

 

モテるので
簡単に好きな人が手に入ってしまい、すぐ飽きてしまう。


もっとレベルの高い人、新しい人…となっていってしまう。

 

キリがありません。

 

 

 

みんな
子どもの頃のような興奮を味わいたいんですよね。

 

どうしたらいいでしょうか。

 

 

 

子どもの頃は
何でもかんでも買えるようなことって無いですよね。

 


子どもの頃はみんな奥手で
恋愛がなかなか思い通りになりませんでしたよね。

 

 

喜びを大きく感じるために必要なのは

 

こんなふうに
少しでも手に入れるのが難しい状況を作ることなんです。

 

 


物だったら


金銭的に余裕があっても
貯金や人のために使うなどして

あまり自由にお金をつかえないようにしたり

 

欲しいと思ってから
じっくり考えて我慢してから手に入れるのはどうでしょうか。

 

 

 

恋愛だったら


少しレベルの高い異性にアタックしてみたり
簡単に振り向かないタイプの人にアタックしてみたり
本当に好きな人ができるまで一人でいるのはどうでしょうか。

 

 


大人になって


手に入れることが簡単になってしまった物を

欲求のまま手に入れ続けるのではなくて


さまざまな手段で難しくしたり

我慢をしたりする。

 

 


欲しいと思ったらすぐに飛びつくのではなく


本当に大事にできるのか
代用の物はないのか
気持ちが落ち着いても変わらなく欲しいのかなど

 

何度もじっくり考えてから手に入れようとする。

 

 


こうすることで

 

やっと手に入れたとき

 

わくわく興奮して
手に入れるまでの苦労を思って嬉しい気持ちが持続するはずです。

 

 

 

簡単に手に入れられる。

 

だからといって
それに慣れないようにして

 

幸福感を高めていきたいですね。