ボーダーは感情的である
本人も身近な人もそう思いますよね。
でも私の経験から言わせてもらうと
ボーダーの時は
感情がほとんど感じられていませんでした。
激怒したエピソードが沢山あるのに
信じられないですよね。
ボーダーは自分の感情が分からないんです。
<境界性人格障害⑩-試し行動->
で言ったように
ボーダーは
自分の感情にちゃんと反応してもらった経験がないため
自分の感情を学べなかったんです。
それだけではありません。
豊かな感情表現をしている姿を見て
自分では言葉にできない感情を言葉にしてもらって
家族から学ぶはずの感情を学べなかったんです。
機能不全の家庭で育った方は
感情を学べずに育ち苦労している方は多いです。
その中でもボーダーになるのは
生まれつき大きな感情をもつ性質がある人で
それだけの感情を全く外に出せないからだと私は考えます。
私も感情を全く学んできませんでした。
狂ったように怒っていた場面も
今となっては
あれは怒りと呼べるものでは無かったと分かります。
絶望、悲しみ、不安、恐怖、恥、焦り、空しさ…
そんな細かい自分の感情が全く分からなくて
その沢山の感情を
すべて怒りとして勢いで出してしまうことしかできませんでした。
ボーダーの怒りが異常なのは
色んな複雑な感情を沢山感じてしまうのに
わからなくて全て怒りにしてしまう
少しずつ出す術もなく
我慢が限界に達した時に一気にまとめて出してしまうからなんです。
また
怒りだけでなく
私はボーダーの時
嬉しい楽しいなどの
ポジティブな感情もほとんど分かりませんでした。
本当に嬉しそうに楽しそうに振舞っていました。
でも
それは人に望まれるからで
変だと思われないようにしているからで
本当は何にも心は動いていませんでした。
すごく明るくはしゃいでいました。
でも
それは嬉しい楽しいと心が感じてるのではなく
自分を奮い立たせて躁状態にして
まるでお酒を飲んでいるようにハイになっているだけでした。
思い出すと
テンション高すぎ、お酒飲んでる?とか、冗談で、薬物やってる?とか
聞かれることが頻繁にありました。
それだけ異常にテンションが高かったんですね。
あと
子どもや動物が全く可愛く思えませんでした。
本当に
かわいいという感情を知りませんでした。
今は感じられる
心があったかくなって慈しむような感情が全くありませんでした。
花を見ても、絵を見ても、景色を見ても
何にも感じません。
美しいと感動する感情がわかりませんでした。
景色を見て感動する、花をもらって嬉しい女性は
そういうフリをしているんだと思っていたんです。
ボーダーの時は
表面的には感情的に見えていても
私の心はすっかり凍っていたんです。
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