ボーダーは
短時間で気持ちが端から端に移り変わります。
世界一大好きで
世界一素晴らしいと思っていた人が
5分後には
世界一大嫌いで
世界一クズになります。
バラ色で楽園のようで
キラキラした美しい世の中が
次の瞬間には
汚れきった憎むべき世の中になります。
完全にすばらしい人間も、完全にダメな人間もいない。
人間は良いところと悪いところが
混在しているのが当たり前です。
多くの人は
自然と成長過程で学んでくるんですが
ボーダーはそれが叶わなかったために
人間は良いか悪いか
人間は一面しかないと思ってしまうんです。
人間を一面でしか捉えられないから
良い面をみれば良い人
悪い面をみれば悪い人
と一気にどちらかに振り切ってしまうんですね。
多くの人は
出会ってから間もないうちは良い面ばかりを見せてしまいますよね。
だから
ボーダーは最初のうちは相手を完璧だと理想化してしまうんです。
誰でも長い時間を過ごすようになり、慣れてくると
悪い面も表れてきます。
だからボーダーは
慣れによって人が緊張感を無くして悪い面が表れてくるようになると
騙されたような、裏切られた気持ちになって
相手は最低な人間だとこき下ろすようになるんです。
もし頻繁に
人に騙され、裏切られたら
誰だって情緒不安定になりますよね。
本当は、騙されても、裏切られてもないんですが
頻繁に人に騙された、裏切られたと思い込んでしまうことが
ボーダーの情緒不安定の原因の一つですね。
また
人は誰でも気分で世界の見え方が変わります。
ボーダーは生まれつき
激しく喜び、激しく嘆くというように感情がとても大きく
変動も激しいんです。
そのため
とてつもないスピードで
世界の見え方が変わってしまうんですね。
このとてつもないスピードで
天国から地獄へつき落とされる衝撃や絶望感は
ボーダーにしか分からないですよね。
人間は落差に弱いものです。
ボーダーは
その激しい落差を日常的に味わっているんです。
これもボーダーの情緒不安定の原因の一つですね。
このようなことが私は沢山ありました。
友人に対して
大好き!親友!一生一緒!
なんて言っていたのに次の日に縁を切ったりしました。
それまでずっと
とても自分に優しくしてくれていても
たった一度、約束が破られれば
たった一度、言葉選びを間違えれば
たった一度、態度が気に入らなければ
これまでの感謝は全て忘れて
その人は最初から最低な人間だったんだと思い込み切り捨てます。
人間関係をすぐに切り捨て長続きしないため
私は30歳ぐらいまで友人は0でした。
自分のことも
素晴らしい人間、魅力的、天才…と思った次の瞬間には
最悪の人間、価値のない人間、頭がおかしい、汚れている…と思ったりしました。
人が私を賞賛してくれれば、天にものぼるような気持ちになる。
人が私を強く求めてくれれば、価値のある素晴らしい人間だと誇らしくなる。
やる事なす事上手くいっている時は、自分は唯一無二の天才だと高揚する。
でも
人が私の粗を探して批判をしたり、私を嫌いな人が悪意を見せれば
自分は未熟で何も出来ない、惨めで情けない人間だと打ちひしがれる。
人が自分のことは自分でやって、目の前のことに熱中して楽しんで
私を強く必要としなくなれば
自分は何の価値もない、生きる意味もない、取るに足らない人間だと呆然とする。
何をやっても裏目に出て、上手くいかなくて、結果が出なければ
自分は無能で、頭が悪く、何にも出来ない人間だということが
明らかになってしまったと絶望する。
いつも中間がありませんでした。
いつも最高の自分から最低の自分に墜落する経験を
何度も何度も繰り返しショックを味わい続けました。
すごく元気になって
激しく活動的になって人と積極的に関わって行ったり
仕事を猛烈にこなしたりしたかと思えば
引きこもって人を拒絶し、全く動かなかったりしました。
こうして
全てが端から端に目まぐるしく移り変わり
天国から地獄に頻繁に突き落とされる。
ボーダーが怖がりで防衛の激しさで攻撃的になる
情緒不安定になるのは
このような理由があったんです。
表面的に出ている言動の激しさだけでは分かりませんよね。
私も
ただ情緒不安定な人にしか見られませんでした。
この頃
精神科に行っていたら
私は双極性障害と診断されていたでしょうね。
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